講演情報
[P-10-1]2型糖尿病患者に対する活動量計を用いた運動指導が中強度運動時間の増加と行動変容に貢献した一症例
*石黒 博也1、加藤 大雅1 (1. 知多半島総合医療センタ― リハビリテーション技術科)
キーワード:
中等度強度、運動指導、行動変容ステージ
【はじめに、目的】
2型糖尿病患者は週に150分以上週3日以上,運動を行わない日が2日間以上続かないように中強度の有酸素運動を行うことが推奨されている.活動量計を用いて中等度強度の運動について評価が可能となるが,中等度強度の運動介入を行っている研究は少ない.そこで,今回は2型糖尿病患者における中等度強度の運動指導を行った症例を経験したため報告する.
【方法、あるいは症例】
本症例は糖尿病内分泌内科に外来通院されている2型糖尿病の50代男性である.妻と母との3人暮らし,デスクワーク中心の会社員であり,通勤は車にて行っていた.食事は1日推定摂取カロリー約2700kcalで間食が多く,運動習慣はなかった.糖尿病・内分泌内科医師より理学療法の依頼があり,外来通院時の理学療法を開始した.理学療法では運動処方と活動量確認のため活動量計(オムロン社製Active style Pro HJA-750C)を貸与した.評価内容としては体重,採血データ,歩数,活動量,行動変容ステージについて測定を行った.評価時期は理学療法を開始してから1カ月後(介入前),2か月後(介入後)の2時点の評価を行った.介入前には活動量計の結果をもとに,中等度強度の運動を含む運動指導を行った.
【結果】
介入前後にて体重,採血データについては変化がみられなかった.歩数は5986歩/日から9294歩/日へと増加し,3Metsの運動時間は16分/日から78分/日へと増加した.エクササイズ量の生活エクササイズでは1.994Ex/日から1.147Ex/日へ低下し,歩行エクササイズは0.347Ex/日から4.505Ex/日へと増加した.行動変容ステージにおいて介入前は準備期であったが,介入後には実行期となった.
【結論】
3METsの中強度運動時間が78分/日へと増加したことは,先行研究においての同年代の平均値である46分/日を上回っており,今回の介入が中強度運動時間の増加に繋がったことが考えられる.また,活動量計によるセルフモニタリングとフィードバックが,自身の行動と結果を具体的に認識させ,行動変容ステージの進展を促す動機付けとなったことが推察される.
倫理的配慮:
個人情報の取り扱いはヘルシンキ宣言に基づき,対象者に本発表の目的を口頭および書面で説明し,同意を得た.
2型糖尿病患者は週に150分以上週3日以上,運動を行わない日が2日間以上続かないように中強度の有酸素運動を行うことが推奨されている.活動量計を用いて中等度強度の運動について評価が可能となるが,中等度強度の運動介入を行っている研究は少ない.そこで,今回は2型糖尿病患者における中等度強度の運動指導を行った症例を経験したため報告する.
【方法、あるいは症例】
本症例は糖尿病内分泌内科に外来通院されている2型糖尿病の50代男性である.妻と母との3人暮らし,デスクワーク中心の会社員であり,通勤は車にて行っていた.食事は1日推定摂取カロリー約2700kcalで間食が多く,運動習慣はなかった.糖尿病・内分泌内科医師より理学療法の依頼があり,外来通院時の理学療法を開始した.理学療法では運動処方と活動量確認のため活動量計(オムロン社製Active style Pro HJA-750C)を貸与した.評価内容としては体重,採血データ,歩数,活動量,行動変容ステージについて測定を行った.評価時期は理学療法を開始してから1カ月後(介入前),2か月後(介入後)の2時点の評価を行った.介入前には活動量計の結果をもとに,中等度強度の運動を含む運動指導を行った.
【結果】
介入前後にて体重,採血データについては変化がみられなかった.歩数は5986歩/日から9294歩/日へと増加し,3Metsの運動時間は16分/日から78分/日へと増加した.エクササイズ量の生活エクササイズでは1.994Ex/日から1.147Ex/日へ低下し,歩行エクササイズは0.347Ex/日から4.505Ex/日へと増加した.行動変容ステージにおいて介入前は準備期であったが,介入後には実行期となった.
【結論】
3METsの中強度運動時間が78分/日へと増加したことは,先行研究においての同年代の平均値である46分/日を上回っており,今回の介入が中強度運動時間の増加に繋がったことが考えられる.また,活動量計によるセルフモニタリングとフィードバックが,自身の行動と結果を具体的に認識させ,行動変容ステージの進展を促す動機付けとなったことが推察される.
倫理的配慮:
個人情報の取り扱いはヘルシンキ宣言に基づき,対象者に本発表の目的を口頭および書面で説明し,同意を得た.
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