第31回画像センシングシンポジウム

表彰

 第30回 画像センシングシンポジウム(SSII2024)学術賞

SSII2025にて,SSII2024学術賞の表彰を行われます(画像センシング技術研究会:SSIIの沿革ページ)。
 

【最優秀学術賞】

偏光情報を利用したPatchMatchマルチビューステレオ

紋野雄介、趙金雨、大石純平、奥富正敏

(東京工業大学)

選定理由:従来のマルチビューステレオが課題としていたテクスチャの無い領域に対する整合性に対して果敢にチャレンジし、新たな偏光情報を利用した手法を世界で初めて実現している。合成データおよび実データを用いた実験を網羅的に行っており、完成度が高い。また、ソースコードを公開し、社会貢献を果たしている。論文としての完成度も高く、学術・実用双方において今後の展開が期待できる。

【優秀学術賞】

圧縮センシングと三次元画像相関法を用いた高速・高解像度振動計測

綿引 壮真1、加藤 由幹2

(1. (株)構造計画研究所、2. 高知工科大学)

選定理由:振動挙動の計測について、三次元デジタル画像相関法と圧縮センシングを組み合わせることにより、効率的な画像転送を実現し、画像処理の計算コストを大きく削減している。提案手法は、10 fps の低フレームレートカメラの撮影結果から、 1210 Hz で振動する板の周波数と三次元的な振動モードを推定可能としている。実用化に向けて今後の発展が期待できる。



 

Human-like Guidanceのための時空間シーングラフによる案内文生成

鈴木 颯斗1、下村 晃太1、平川 翼1、山下 隆義1、藤吉 弘亘1、大久保 翔太2、南里卓也2、王 思源2

(1. 中部大学、2. 日産自動車株式会社)

選定理由:Human-like Guidanceという人のようなナビゲーションを実現するために、シーンのグラフ構造化、グラフからの言語生成を一貫して行う手法を提案している。シーンのグラフ構造化では、時空間のグラフに拡張することで、時系列での変化を考慮可能としている。本研究はシーンのアピアランスに頼らず、シーングラフ化する独創的なアイデアにより、シーンに頑健な言語生成を実現している点が学術的に興味深い。課題や今後の方針も深く議論されており、更なる発展も期待できる。