講演情報
[P08-14]房総半島スロースリップイベントと同時期に発生する地震活動の時空間分布とすべり分布との比較
*橋本 雅弘1、中島 淳一1、雨澤 勇太2 (1. 東京科学大学、2. 産業技術総合研究所)
スロースリップは地震波をほとんど放射しないゆっくりとした滑り現象である。房総半島沖ではスロースリップイベント(以下SSEと略記)が周期的に発生している。これまでの研究で、房総半島沖の複数のSSEに関してGNSSやInSAR解析によるSSEの滑り分布(Ozawa et al., 2008,2019; Meng et al., 2022)や滑り速度(Fukuda, 2018)が推定されている。また、SSEのモーメント解放量とSSEに伴う地震発生の時間発展( Meng et al., 2022; Fukuda, 2018)や背景震源決定の増加とSSEの関係(Reverso et al., 2016)が報告されている。一方、SSEに伴う地震活動の時空間発展については詳細な検討が不足しており、地震活動がSSEとどのように関連し、どのような特徴を示すかは、明らかになっていない。そこで本研究では、房総半島沖で発生するSSEに伴う地震活動の時空間分布の詳細を明らかにすることを目的に、すべり分布との比較を行った。
まず2000年1月から2024年7月の期間に房総半島沖で発生した地震の気象庁一元化震源を初期震源として、Double-Difference法(Waldhouser and Ellsworth, 2000)による高精度震源再決定を行った。
続いて、各SSE期間内とその前後1カ月における震源分布の重心を求めた。その結果、地震活動はSSE開始前では2011年を除き、SSE発生行きの東側を中心とする領域で地震が多く発生した。SSE期間中では2024年を除く6回のSSEにおいて、地震活動はSSE発生域の東側から開始し、SSE発生域の北側を取り囲むように反時計回りに西に移動した。特に、2002年、2011年、2018年はさらに南側まで移動したことが明らかになった。SSE終了後1カ月の活動はSSEにより異なる特徴を示した。累積地震数については、2024年はSSE終了後に急激に地震数が増加する特徴がみられ、2011年でも地震数がやや増加していた。累積地震数をSSE発生期間で規格化したところ、2002年、2014年、2018年のペア間で、地震数の増加パターンに高い相関が認められた。
今後は各年のb値を精査し、違いを比較するとともに、すべり分布と地震活動の特徴を精査し、SSEと地震活動の関係についてさらに検討を進める予定である。
まず2000年1月から2024年7月の期間に房総半島沖で発生した地震の気象庁一元化震源を初期震源として、Double-Difference法(Waldhouser and Ellsworth, 2000)による高精度震源再決定を行った。
続いて、各SSE期間内とその前後1カ月における震源分布の重心を求めた。その結果、地震活動はSSE開始前では2011年を除き、SSE発生行きの東側を中心とする領域で地震が多く発生した。SSE期間中では2024年を除く6回のSSEにおいて、地震活動はSSE発生域の東側から開始し、SSE発生域の北側を取り囲むように反時計回りに西に移動した。特に、2002年、2011年、2018年はさらに南側まで移動したことが明らかになった。SSE終了後1カ月の活動はSSEにより異なる特徴を示した。累積地震数については、2024年はSSE終了後に急激に地震数が増加する特徴がみられ、2011年でも地震数がやや増加していた。累積地震数をSSE発生期間で規格化したところ、2002年、2014年、2018年のペア間で、地震数の増加パターンに高い相関が認められた。
今後は各年のb値を精査し、違いを比較するとともに、すべり分布と地震活動の特徴を精査し、SSEと地震活動の関係についてさらに検討を進める予定である。
