講演情報
[P15-15]東京大学地震研究所の強震観測網のリアルタイムデータ伝送化
*三宅 弘恵1,2、安藤 美和子2、秋山 峻寛2、宮川 幸治2、上原 美貴2、古村 孝志2 (1. 東京大学大学院情報学環、2. 東京大学地震研究所)
東京大学地震研究所の強震観測は,日本学術会議の勧告等に基づいて,伊豆駿河湾の岩盤サイトに代表される強震動解析の要となる観測点を基盤としている.その後,IASPEIとIAEEの合同ワーキンググループによって始まったESG研究(Effects of Surface Geology on Seismic Motion)を契機に,足柄平野をはじめとする堆積平野や堆積盆地におけるアレイ観測やボアホール観測,建築構造物を対象とする強震観測に発展し,強震動の包括的理解を目指した強震観測網として構築・運用されてきた.さらに,南関東や長野盆地・松本盆地・諏訪盆地を含む信州にも強震観測網が展開された.近年では約65観測点のうち,約50観測点でトリガー観測を主体としたダイヤルアップ収録を,約15観測点でオフライン収録を行っていた.2020年頃より,盆地等で一定量の観測波形が得られるなど,研究目的を達成したオフライン強震観測点を撤収すると共に,トリガー観測点のリアルタイムデータ伝送化を進めている.リアルタイムデータ伝送化は,観測点状況の常時把握や,長周期地震動を含む複雑な波動場の理解,同時多発地震の波形取得,そして被害地震発生時に観測点が被災するまでに伝送される最後のパケットの取得に役立つことが期待される.
2025年7月時点の定常強震観測網は,伊豆駿河湾14点,足柄平野13点,南関東4点,信州4点(うち2点は信州大学との共同強震観測点),名古屋名駅観測点,首都圏強震動総合ネットワークSK-net の基盤観測点2点から構成されており,全38観測点中21点がリアルタイムデータ伝送化されている.これらの観測点の多くはJEP-8A3 あるいはSMAC-MDUのセンサーとHKS9700 や LT-7700等のロガーで収録するとともに,携帯電話通信を用いて毎秒WIN パケットを送信しており,連続観測データは東京大学地震研究所で受信している.
東京大学地震研究所強震観測データベース(https://smsd.eri.u-tokyo.ac.jp/smad/)では,トリガー記録のデータ公開を行っている.一方,リアルタイム伝送したデータは,首都圏強震動総合ネットワークSK-net(http://www.sknet.eri.u-tokyo.ac.jp/)から地表記録に限定して得られる形式をとっている.現時点でリアルタイム指標の常時表示は行っていないが,今後,建物モニタリングを含めた表示が必要である.
リアルタイムデータ伝送化した21点の強震観測点では,2025年カムチャツカ地震の記録など遠方の巨大地震の記録も得られており,首都圏の堆積盆地で周期20秒程度の地震動の卓越が確認された.
2025年7月時点の定常強震観測網は,伊豆駿河湾14点,足柄平野13点,南関東4点,信州4点(うち2点は信州大学との共同強震観測点),名古屋名駅観測点,首都圏強震動総合ネットワークSK-net の基盤観測点2点から構成されており,全38観測点中21点がリアルタイムデータ伝送化されている.これらの観測点の多くはJEP-8A3 あるいはSMAC-MDUのセンサーとHKS9700 や LT-7700等のロガーで収録するとともに,携帯電話通信を用いて毎秒WIN パケットを送信しており,連続観測データは東京大学地震研究所で受信している.
東京大学地震研究所強震観測データベース(https://smsd.eri.u-tokyo.ac.jp/smad/)では,トリガー記録のデータ公開を行っている.一方,リアルタイム伝送したデータは,首都圏強震動総合ネットワークSK-net(http://www.sknet.eri.u-tokyo.ac.jp/)から地表記録に限定して得られる形式をとっている.現時点でリアルタイム指標の常時表示は行っていないが,今後,建物モニタリングを含めた表示が必要である.
リアルタイムデータ伝送化した21点の強震観測点では,2025年カムチャツカ地震の記録など遠方の巨大地震の記録も得られており,首都圏の堆積盆地で周期20秒程度の地震動の卓越が確認された.
