講演情報
[P16-10]中央構造線三野断層とその周辺の重力異常による密度構造推定
*高柳 芽依1、野口 竜也1、香川 敬生1 (1. 鳥取大学)
中央構造線断層系の三野断層とその周辺においては,断層近傍に沿って破砕帯が広く分布しており,多量の断層粘土の分布が確認されている.この地域の地盤構造を把握するために,微動探査(野口・他,2025)および重力探査(高柳・他(2025)による調査が実施されている.それらの結果から微動探査では,H/Vや位相速度分散曲線,そこから推定されたS波速度構造からは,断層破砕帯が露頭している箇所を境に断層を跨いでH/Vの形状や位相速度の分散傾向の変化がみられ,それに伴い地盤構造も変化することがわかった.重力探査では,重力異常が断層線を跨いで変化する地点や断層に沿って高重力異常域が帯状に広がっていることが確認された.これらの結果をもとに重力異常より2次元多層モデル解析により密度構造の推定を行った.地盤構造モデルは重力異常に変化がある部分に,①破砕帯がある,②基盤に落ち込みがあり,基盤層よりも軽い地質が存在する,③基盤の落ち込みと破砕帯が同時に存在する,④基盤が落ち込み,段差構造になっているモデルを検討した.さらに,中央構造線沿いで実施された既往の調査資料(高橋・他,2020)を参考に,三野断層周辺を含む広域での密度構造推定を行った.その結果,重力異常の変化を説明するためには,断層破砕帯の分布に加え,基盤の段差構造や基盤層より低密度な地質の存在を考慮する必要があることが分かった.これらを組み合わせることで,広域的にみた中央構造線の地下密度構造を再現できる可能性が示された.今後は重力および微動探査の追加観測を実施し,既往研究との比較を通じて解析の精度向上を図るとともに,中央構造線断層帯周辺の密度構造モデルの構築を目標とする.
キーワード:重力異常,微動,地盤構造,三野断層,中央構造線Key word: gravity anomaly, microtremor, subsurface structure, the Mino Fault, the Median Tectonic Line
参考文献:野口・他;微動探査に基づく中央構造線三野断層における地盤震動特性及び地盤構造,JpGU(2025),高柳・他;重力探査に基づく中央構造線三野断層とその周辺における地下構造推定,高橋・他:地震探査結果に基づく四国北西沖伊予灘海域における中央構造線の分布及び活動性,活断層研究,2020
キーワード:重力異常,微動,地盤構造,三野断層,中央構造線Key word: gravity anomaly, microtremor, subsurface structure, the Mino Fault, the Median Tectonic Line
参考文献:野口・他;微動探査に基づく中央構造線三野断層における地盤震動特性及び地盤構造,JpGU(2025),高柳・他;重力探査に基づく中央構造線三野断層とその周辺における地下構造推定,高橋・他:地震探査結果に基づく四国北西沖伊予灘海域における中央構造線の分布及び活動性,活断層研究,2020
