講演情報

[P23-05]島根県東部における深部低周波地震の初動メカニズム解

*山下 桃佳1、麻生 尚文1 (1. 東京理科大学)
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深部低周波地震は地下の流体の影響が地震発生プロセスに大きく関連すると考えられているが、詳細なメカニズムや震源付近の地下構造は解明されていないことが多い。深部低周波地震のうち、プレート境界型においてはその発生メカニズムが断層運動に起因するものと明らかになっている。一方で、火山型の深部低周波地震の運動学的及び力学的な理解においては、確定的な結論に至っていない。特に、活火山を伴わないが火山型の一種であると考えられている準火山型の深部低周波地震については、その発生原因は未解明な要素が多い一方で、付近に火山活動のないことから低ノイズ環境での観測が可能であり、火山型の深部低周波地震の解明に向けた鍵となる現象である。
本研究では準火山性深部低周波地震の代表例である、島根県東部で発生する深部低周波地震について、2020年3月から2021年3月までの防災科学技術研究所Hi-netの5点と、臨時観測点の4点のデータを用いて解析を行った。7つのテンプレート地震を用いてmatched filter法での検出を行い、同じテンプレートで検出された微小地震について地震波形をスタックすることでノイズレベルの低い波形を再構築した。ここで、低周波地震の信号を抽出するために、2~8Hzの周波数フィルターを適用した。そして、P波とS波の極性を相関係数から読み取り、メカニズム解を決定した。具体的には、スタック波形における観測点間のP波の類似性に着目し、相関係数を用いて、精度良い推定を行った。さらに、P波とS波の振幅比に基づくメカニズム解の推定にも取り組む。将来的には、スタック波形を用いた地下構造の推定や他地域の深部低周波地震の比較解析を通じて、地震発生要因の解明に取り組む予定である。