講演情報
[P23-06]稠密海底地震観測記録を用いた2024年能登半島地震震源域での震源メカニズム推定
*高橋 努1、藤江 剛1、野 徹雄1、篠原 雅尚2、山田 知朗1、悪原 岳1 (1. 海洋研究開発機構、2. 東京大学地震研究所)
2024年能登半島地震は能登半島西方から能登半島北東沖まで約150kmの範囲に震源域が広がり,2024年1月から1年以上にわたり震源域全域で活発な地震活動が継続している.海域における詳細な震源分布の解明や地震活動の推移把握のため,JAMSTECと全国の大学では合同の海底地震観測を2024年1月中旬から約1年間実施した.2024年6月から9月には約80台の海底地震計(OBS)が設置され,そのうち40台は屈折法地震探査のため2km間隔で直線上に設置された(野・他,2025,JpGU).本研究では,震源域に最も多くの海底地震計が設置された6~9月の海底地震計の記録を用い,能登半島北東部または海域で発生したM1.7~4.2の地震202個の震源メカニズムを推定した.
解析では手動検測したP波・S波の到達時刻を用いて震源再決定を行った後,P波の初動極性と振幅を用いてAkuhara et al. (EPS, under review)の手法に基づき震源メカニズムを推定した.彼らの手法ではP波のサイト増幅特性と対象領域における平均的なQ値を推定し,対数振幅の距離依存性の偏差からメカニズムを推定する.本研究ではQ値や震源スペクトルの周波数依存性を考慮するため,4-8Hzの帯域での上下動RMSエンベロープを用いて解析を行った.
一次元速度構造を用いてモーメントテンソルのDC成分とCLVD成分を考慮した解析を行った結果,逆断層型の地震が卓越し,一部が横ずれ型と推定された.日本海地震・津波調査プロジェクトによる断層モデル(佐藤・他, 2021)のNT2付近では逆断層型が多く,NT3付近では横ずれ型の割合が増加する傾向が見られた.またこれらの震源メカニズムは,2km間隔に設置したOBSアレイのデータにより節面が精度良く推定される場合,初動極性を用いてDC成分のみを仮定した推定結果とも節面が概ね一致する傾向が見られた.
モーメントテンソルの等方成分も考慮した解析の暫定的な結果では,CLVD成分と等方成分が異符号で,三次元構造や構造異方性などの影響を受けている可能性の高い結果が全体の約37%となった.これらの地震が解析領域全体に概ね一様に分布していたことから,非DC成分の推定結果に構造不均質が影響している可能性が考えられる.今後,より複雑な構造を考慮して震源メカニズムを検討することが重要と考えられる.
解析では手動検測したP波・S波の到達時刻を用いて震源再決定を行った後,P波の初動極性と振幅を用いてAkuhara et al. (EPS, under review)の手法に基づき震源メカニズムを推定した.彼らの手法ではP波のサイト増幅特性と対象領域における平均的なQ値を推定し,対数振幅の距離依存性の偏差からメカニズムを推定する.本研究ではQ値や震源スペクトルの周波数依存性を考慮するため,4-8Hzの帯域での上下動RMSエンベロープを用いて解析を行った.
一次元速度構造を用いてモーメントテンソルのDC成分とCLVD成分を考慮した解析を行った結果,逆断層型の地震が卓越し,一部が横ずれ型と推定された.日本海地震・津波調査プロジェクトによる断層モデル(佐藤・他, 2021)のNT2付近では逆断層型が多く,NT3付近では横ずれ型の割合が増加する傾向が見られた.またこれらの震源メカニズムは,2km間隔に設置したOBSアレイのデータにより節面が精度良く推定される場合,初動極性を用いてDC成分のみを仮定した推定結果とも節面が概ね一致する傾向が見られた.
モーメントテンソルの等方成分も考慮した解析の暫定的な結果では,CLVD成分と等方成分が異符号で,三次元構造や構造異方性などの影響を受けている可能性の高い結果が全体の約37%となった.これらの地震が解析領域全体に概ね一様に分布していたことから,非DC成分の推定結果に構造不均質が影響している可能性が考えられる.今後,より複雑な構造を考慮して震源メカニズムを検討することが重要と考えられる.
