講演情報
[P090]学生によるChatGPTを活用した学修方法の確立
【発表者】仙浪 茉侑1、溝井 健太1、三浦 裕也1 (1. 国際医療福祉大学薬学部 (日本))
【背景・目的】
薬剤師国家試験は、薬剤師免許を取得するために必要な試験であり、現在では6年制薬系大学を卒業して受験資格が得られ、数ある国家試験の中でも難関試験の一つである。出題数も345問と多く、合格するためには薬に関する幅広い知識が必要とされる。そのため、薬剤師の資格を得るためには相当な勉強量を要し、薬学部の学生にとっては非常に負担が多い。一方、近年、人工知能(AI)が普及し、急速に利用拡大されており、様々な場面で活用されるようになり、教育の分野においても有効なツールとして使われている。我々はAIを学生の国家試験勉強に活用することを目的とし、学生がAIを使って適切な問題を作成し、自らで学修を進める方法を検討した。
【方法】
本検討には、OpenAI社のChatGPT-4oを用いた。学習素材としては薬剤師国家試験第100回~109回から薬剤学の設問である第41問~第55問までの必須問題を機械学習させた。問題を作成させるプロンプトとしては「あなたは薬剤師国家試験の製作者です」「1)問題のキーワード、2)問題文の文字数、3)5つの選択肢で1つの正解、4)解答と説明を付ける」とした。
【結果・考察】
問題作成の鍵となる1)問題キーワードを「生体膜透過」「吸収」「分布」「代謝」「排泄」等と変化させ、キーワードに関する問題を作成させることができた。作成させた問題は、ほぼ薬剤学的に正しく、選択肢としても国家試験問題と遜色がなかった。しかしながら、作成された選択肢の中には、語彙としては間違いではないものの、選択肢としては不適切なものが含まれた。この課題についてはキーワード数を増やし、プロンプトの入力情報の量・質を上げることにより解消されると考えられた。また、学生が学修ツールとしてChatGPT-4oを用いるには、1)作成された問題の正誤を確認する、2)より精度の高い問題とするためにどのようなキーワード設定をするかを検討する必要がある。本研究より、精度の高い問題が作成された場合には学生同士での自主学習に使用でき、学生が自ら意欲的に学修を進めることができるものと考えられる。今回、無料プランでの検討であったので、検討に制限があったが今後有料プランを用い、制度の高い問題作りを行うとともに有効性の検証を行う予定である。
薬剤師国家試験は、薬剤師免許を取得するために必要な試験であり、現在では6年制薬系大学を卒業して受験資格が得られ、数ある国家試験の中でも難関試験の一つである。出題数も345問と多く、合格するためには薬に関する幅広い知識が必要とされる。そのため、薬剤師の資格を得るためには相当な勉強量を要し、薬学部の学生にとっては非常に負担が多い。一方、近年、人工知能(AI)が普及し、急速に利用拡大されており、様々な場面で活用されるようになり、教育の分野においても有効なツールとして使われている。我々はAIを学生の国家試験勉強に活用することを目的とし、学生がAIを使って適切な問題を作成し、自らで学修を進める方法を検討した。
【方法】
本検討には、OpenAI社のChatGPT-4oを用いた。学習素材としては薬剤師国家試験第100回~109回から薬剤学の設問である第41問~第55問までの必須問題を機械学習させた。問題を作成させるプロンプトとしては「あなたは薬剤師国家試験の製作者です」「1)問題のキーワード、2)問題文の文字数、3)5つの選択肢で1つの正解、4)解答と説明を付ける」とした。
【結果・考察】
問題作成の鍵となる1)問題キーワードを「生体膜透過」「吸収」「分布」「代謝」「排泄」等と変化させ、キーワードに関する問題を作成させることができた。作成させた問題は、ほぼ薬剤学的に正しく、選択肢としても国家試験問題と遜色がなかった。しかしながら、作成された選択肢の中には、語彙としては間違いではないものの、選択肢としては不適切なものが含まれた。この課題についてはキーワード数を増やし、プロンプトの入力情報の量・質を上げることにより解消されると考えられた。また、学生が学修ツールとしてChatGPT-4oを用いるには、1)作成された問題の正誤を確認する、2)より精度の高い問題とするためにどのようなキーワード設定をするかを検討する必要がある。本研究より、精度の高い問題が作成された場合には学生同士での自主学習に使用でき、学生が自ら意欲的に学修を進めることができるものと考えられる。今回、無料プランでの検討であったので、検討に制限があったが今後有料プランを用い、制度の高い問題作りを行うとともに有効性の検証を行う予定である。