講演情報
[P031]体育授業における呼称の活用が薬学生の心理的距離感および交流に及ぼす効果
【発表者】小宮 希流1、高部 厳輝1,2、長久保 大樹1、今野 亮1 (1. 明治薬科大学 (日本)、2. 明治大学 (日本))
【緒言】「呼称」について劉(2016)は,「呼称は,その選択・使用によって人に対して尊敬や親近,また疎遠や憎悪などの感情を程度別に表すことができる」と述べている.二人称の呼称に関してBrown and Gilman(1960)は,「powerとsolidarityによって決定する」と主張している.Powerとは身分,地位,年齢における優勢ということであり,Solidarityとは人間の共通点であり,親しみの象徴である.したがって,呼称は大学生においてはpowerとsolidarityが統一されており,相手が呼ばれたい名前がわかれば,対人コミュニケーションにおいて重要な言語ツールとして機能することが考えられる. そこで,本研究は薬学部の体育授業における呼称の有効性についてテキストマイニングによって検討することを目的とした.
【方法】調査対象者は,A大学薬学部1年次必修体育授業の履修者とした.調査内容は,「学生から名前を呼ばれることはコミュニケーションをとるうえで有効であったか(以下「学生による呼称」)」,「体育授業において,養生テープに名前を記入して呼名する(してもらう)ことは必要だと思うか(以下「呼称の必要性」)」,それぞれについて自由記述にて回答を得た. 調査は,本授業終了後に行われた.分析は,KH Coder(ver.3, Beta.07e)を用いてテキストマイニングを行った.まず,単純集計により抽出された頻出語を抽出し,共起ネットワーク分析を行った.次に,回答者の性を外部変数とした自由記述の共起ネットワークを行った.
【結果,及び考察】学生による呼称は,「呼称によるコミュニケーションの増加」「養生テープの有効性」「友達の増加」などの13つのSubgraphが検出された. また,呼称の必要性は,「対人コミュニケーションの必要性」「呼称における心理的不安の軽減」「学習環境における交流の促進」などの13つのSubgraphが検出された. 薬学部の体育授業における呼称の使用は,対人関係の構築や心理的距離の短縮に寄与し,学生間の交流および学習意欲を向上させる有効な手段であることが示唆された.また,彼らが呼称を意識することで,積極的な行動が導出されていたと考えられる.
【方法】調査対象者は,A大学薬学部1年次必修体育授業の履修者とした.調査内容は,「学生から名前を呼ばれることはコミュニケーションをとるうえで有効であったか(以下「学生による呼称」)」,「体育授業において,養生テープに名前を記入して呼名する(してもらう)ことは必要だと思うか(以下「呼称の必要性」)」,それぞれについて自由記述にて回答を得た. 調査は,本授業終了後に行われた.分析は,KH Coder(ver.3, Beta.07e)を用いてテキストマイニングを行った.まず,単純集計により抽出された頻出語を抽出し,共起ネットワーク分析を行った.次に,回答者の性を外部変数とした自由記述の共起ネットワークを行った.
【結果,及び考察】学生による呼称は,「呼称によるコミュニケーションの増加」「養生テープの有効性」「友達の増加」などの13つのSubgraphが検出された. また,呼称の必要性は,「対人コミュニケーションの必要性」「呼称における心理的不安の軽減」「学習環境における交流の促進」などの13つのSubgraphが検出された. 薬学部の体育授業における呼称の使用は,対人関係の構築や心理的距離の短縮に寄与し,学生間の交流および学習意欲を向上させる有効な手段であることが示唆された.また,彼らが呼称を意識することで,積極的な行動が導出されていたと考えられる.