講演情報

[P085]国際医療福祉大学薬学部におけるティーチングアシスタント学生の学修に関するアンケート解析

【発表者】加藤 芳徳1、猪股 浩平1、照井 祐介1、松浦 能行1、宮川 和也1、黒川 和宏1、小暮 紀行1、中谷 善彦1、紺野 奇重1、持田 淳美1、坂本 多穗1、辻 稔1、八木 秀樹1、三浦 裕也1 (1. 国際医療福祉大学薬学部)
【目的】国際医療福祉大学薬学部では、2024年度より各学年の成績上位者から5名をティーチングアシスタント (TA) 学生として選出し、2025年度新入生オリエンテーションにおいてTA学生による学修法の教授を計画した。本研究では、TA学生に対して学修に関するアンケートを実施し、成績上位学生の学修に対する取り組みについて考察を行った。【方法】2024年度2-5年次学生のうち、前年度までの成績が上位の学生から5名を、本人の同意を得てTA学生として選出した。選出されたTA学生20名に対し、21項目 (日常の学修、学修のモチベーション、学修と大学生活の両立) におよぶアンケートを実施し、得られたアンケートを集計、解析した。自由記載についてはKH coderを用いてテキストマイニングによる共起ネットワークを構築した。また得られた共起ネットワークから、KWICコンコーダンス機能を用いて抽出語と共起された語との文脈について解析した。【結果と考察】日常の学修に関するアンケートでは、日々の学習で心がけていることへの回答として「説明」が媒介中心性の最も高い抽出語として挙げられた。モジュラリティ―によるサブグラフ検出では「友人や自身に説明する」「声に出して解く」等のインプット-アウトプット学習の意識が重要であると考えた。低学年時の学習で心がけていたことへの回答では、「方法」「問題」が媒介中心性の高い抽出語として挙げられ、「学習方法・時間を見つける」「問題を作る・解く」「学習内容を理解する」等、理解する学修が重要であると考えられた。学修のモチベーションに関するアンケートでは、学習継続のコツに関する回答として「興味」「目標」が媒介中心性の高い抽出語に挙げられ、「達成レベル・最低限レベルの目標設定」等、日々の継続学修には達成可能な目標設定が重要であることが確認された。学修と大学生活の両立に関するアンケート項目について、生活と学習とのバランスに関する回答では媒介中心性が最も高い抽出語として「勉強」が挙げられ、「時間にメリハリをつける」等、勉強と生活の時間を適切に管理することが重要であることが考えられた。今後、これらの情報を参考に、低学年に対する大学での学修について薬学概論等で教育する必要があると考える。