講演情報
[P091]臨床薬剤師に求められる倫理的・科学的思考力の養成を目指した臨床研究立案演習の実践と評価
【発表者】滝 伊織1、山崎 太義1、肥田 典子1 (1. 昭和医科大学大学院 薬学研究科 臨床研究開発学分野)
【目的】昭和医科大学薬学部は、臨床薬剤師の育成を目指している。将来医療を担うものとして、臨床業務だけでなく、医学の発展に寄与する研究成果を発信していくことも重要な責務である。しかし、医薬品情報の検索や使用に関する講義や演習は数多く存在するが、学年全員が臨床研究を立案するための方法論を学ぶ機会はこれまでなかった。そこで本学では、臨床での疑問を解決するための研究計画の立案演習を通して、臨床研究立案に必要な倫理的、科学的思考力の養成を目的とし、4、5年次に「臨床研究入門」という演習科目を全学生に対し実施している。今回は演習参加後の学生アンケートから、臨床研究の立案における修得度と演習に対する満足度を評価することとした。
【方法】本演習は対面によるミニレクチャーとグループ演習を組み合わせた形式で構成した。学生は臨床研究の基本や倫理的配慮、研究のデザイン選択などに関する簡単なレクチャーを受けたのち、臨床的疑問を解決するための研究計画を立案するプロセスを体験し、演習終了後にアンケートに回答した。今回は、本演習が開始してから2年分の学生のアンケート(全355名)を単純集計し、理解度や演習内容について評価した。
【結果】アンケートでは、自己評価項目 7項目中、5項目が80%以上、2項目が70%以上の到達度を得ることができた。もっとも到達度の低かった項目は「適切な評価項目の設定」で74%だった。次に、演習内容の評価においては、ミニレクチャーの長さ、はやさともに「ちょうどよい」が90%以上であった。演習の量は「ちょうどよい」が90%以上だったが、長さは「ちょうどよい」が89%で「やや長い」が次いで9%だった。最後に、教員の貢献度については81%の学生が「大いに役立った」と回答した。
【考察】本演習は、適切なボリュームでミニレクチャーと演習を組み合わせた効果的な演習であると考えられる。また、研究計画を立案する中で、評価項目設定が難しいと感じている学生が多いことが課題として明らかになった。
【結論】本結果をもとに、新カリキュラム対応学年に向けた演習のブラッシュアップを行っていく。
【方法】本演習は対面によるミニレクチャーとグループ演習を組み合わせた形式で構成した。学生は臨床研究の基本や倫理的配慮、研究のデザイン選択などに関する簡単なレクチャーを受けたのち、臨床的疑問を解決するための研究計画を立案するプロセスを体験し、演習終了後にアンケートに回答した。今回は、本演習が開始してから2年分の学生のアンケート(全355名)を単純集計し、理解度や演習内容について評価した。
【結果】アンケートでは、自己評価項目 7項目中、5項目が80%以上、2項目が70%以上の到達度を得ることができた。もっとも到達度の低かった項目は「適切な評価項目の設定」で74%だった。次に、演習内容の評価においては、ミニレクチャーの長さ、はやさともに「ちょうどよい」が90%以上であった。演習の量は「ちょうどよい」が90%以上だったが、長さは「ちょうどよい」が89%で「やや長い」が次いで9%だった。最後に、教員の貢献度については81%の学生が「大いに役立った」と回答した。
【考察】本演習は、適切なボリュームでミニレクチャーと演習を組み合わせた効果的な演習であると考えられる。また、研究計画を立案する中で、評価項目設定が難しいと感じている学生が多いことが課題として明らかになった。
【結論】本結果をもとに、新カリキュラム対応学年に向けた演習のブラッシュアップを行っていく。