講演情報
[P101]薬剤師体験イベントによる薬剤師業務のイメージ変化について
【発表者】馬場 雪乃1、河野 奨1、加地 弘明1 (1. 就実大学)
【背景】オープンキャンパスや医薬品関係の啓発イベントで、薬剤師体験は人気があり、多くの市民が参加している。その一方で、薬剤師の業務内容や職能は日々変化しており、一般には周知されていないことが多い。患者が業務内容を知らないと、薬や健康に関する相談等を利用する機会がないため、薬剤師体験の実施が薬剤師業務の認知に効果的かどうかを検討した。
【方法】本大学のオープンキャンパスで行われた薬剤師体験において、参加した高校生と保護者を対象に薬剤師のイメージについてアンケート調査を行った。オープンキャンパスの体験内容は医療シミュレーターと聴診器を用いた喘息発作とその治療薬の効果と副作用のモニターおよび、参加者体験型の自動血圧計とパルスオキシメーターの適切な使用方法について実施した。アンケートでは、基本属性(学年または保護者)、これまでの薬剤師体験への参加回数、従来の薬剤師業務に加えて、今後薬剤師が積極的に参画すべき業務と患者や薬局利用者からは見えにくい業務について尋ねた。業務についての質問では、これらの業務が薬剤師として行うイメージがあるか、体験前後でのイメージについて、「1.ない」「2.分からない」「3.ある」の3段階から1つを選択してもらった。また、自由記述にて薬剤師のイメージについて回答を依頼した。
【結果および考察】アンケートの結果、有効回答数は52名であった。薬剤師の従来の業務については、「3.ある」を選択する人が多く、体験前から平均値が2.84を超えていた。それに対し、今後積極的に参画すべき業務や見えにくい業務については体験前の平均値が1.87で、体験後には2.42に上昇していた。特に在宅訪問項目は、体験前1.96で体験後2.63と有意に上昇し(p>0.05)、大きな効果量(r=0.575)であった。また、自由記述をテキストマイニングすると、大きく5つに分類でき、そのうち4つは従来の業務に関係する内容で、1つは「聴診器」「診察」「使う」「変わる」というグループが認められた。「聴診器」に注目したところ、「聴診器」を使っているイメージに変わったという内容があった。一方で、自由記述の中に「診察」という言葉があり、「聴診器」との共起関係にあったことから、薬剤師が聴診器を持つ意味までは十分に伝わらなかった可能性が高い。
【方法】本大学のオープンキャンパスで行われた薬剤師体験において、参加した高校生と保護者を対象に薬剤師のイメージについてアンケート調査を行った。オープンキャンパスの体験内容は医療シミュレーターと聴診器を用いた喘息発作とその治療薬の効果と副作用のモニターおよび、参加者体験型の自動血圧計とパルスオキシメーターの適切な使用方法について実施した。アンケートでは、基本属性(学年または保護者)、これまでの薬剤師体験への参加回数、従来の薬剤師業務に加えて、今後薬剤師が積極的に参画すべき業務と患者や薬局利用者からは見えにくい業務について尋ねた。業務についての質問では、これらの業務が薬剤師として行うイメージがあるか、体験前後でのイメージについて、「1.ない」「2.分からない」「3.ある」の3段階から1つを選択してもらった。また、自由記述にて薬剤師のイメージについて回答を依頼した。
【結果および考察】アンケートの結果、有効回答数は52名であった。薬剤師の従来の業務については、「3.ある」を選択する人が多く、体験前から平均値が2.84を超えていた。それに対し、今後積極的に参画すべき業務や見えにくい業務については体験前の平均値が1.87で、体験後には2.42に上昇していた。特に在宅訪問項目は、体験前1.96で体験後2.63と有意に上昇し(p>0.05)、大きな効果量(r=0.575)であった。また、自由記述をテキストマイニングすると、大きく5つに分類でき、そのうち4つは従来の業務に関係する内容で、1つは「聴診器」「診察」「使う」「変わる」というグループが認められた。「聴診器」に注目したところ、「聴診器」を使っているイメージに変わったという内容があった。一方で、自由記述の中に「診察」という言葉があり、「聴診器」との共起関係にあったことから、薬剤師が聴診器を持つ意味までは十分に伝わらなかった可能性が高い。