講演情報
[LS1]「素直でまじめ」でも「仕事への熱量はない」―いい子症候群の若者たちの「働きがい」と「働きやすさ」―
金間 大介 (金沢大学 融合研究域)

〇略歴:
北海道生まれ。横浜国立大学大学院理情報工学専攻(博士(工学))、バージニア工科大学大学院、文部科学省科学技術・学術政策研究所、東京農業大学准教授などを経て、2021年より現職。専門は、イノベーション論、マーケティング論、モチベーション論、人材育成論。主な著書に『先生、どうか皆の前でほめないで下さい』(東洋経済新報社)、『静かに退職する若者たち』(PHP研究所)、『ライバルはいるか?』(ダイヤモンド社)など。
北海道生まれ。横浜国立大学大学院理情報工学専攻(博士(工学))、バージニア工科大学大学院、文部科学省科学技術・学術政策研究所、東京農業大学准教授などを経て、2021年より現職。専門は、イノベーション論、マーケティング論、モチベーション論、人材育成論。主な著書に『先生、どうか皆の前でほめないで下さい』(東洋経済新報社)、『静かに退職する若者たち』(PHP研究所)、『ライバルはいるか?』(ダイヤモンド社)など。
〇本文:
仕事柄、企業の人事部の方から、最近の若者の特徴として、「素直でまじめ」「協調性があって人の話をよく聞く」「言われた仕事をきっちりこなす」といったことをよく聞きます。一方、それと同時に、「自分の意見は言わない。言っても当たり前のことしか言わない」「質問しない」「先頭には立たず、誰かの後に続こうとする」「とにかく仕事に対して熱量が感じられず、サバサバしている」といった特徴も頻繁に耳にします。
これは一体どういうことなのでしょうか? 実際、企業の方からは、「最近の若者はどうもつかみどころがなくて、何を考えているか分からない」といったコメントをもらいます。
私はこれらの行動の根底に、「目立ちたくない」「横並びでいたい」「仕事でがんばる必要はない」という心理特性が働いていると考えています。本講演では、現在の若者像を捉えつつ、今後の教育や人材育成に活かしていく方策を皆様と共に考えます。
また、本講演者らは、これらの問題意識を踏まえ、医療従事者の「働きがい」や「働きやすさ」に関する調査研究を進めています。医療の質や患者体験との関連性が期待される一方で、医療従事者が職場でどのように「働きがい」や「働きやすさ」を感じ、それが行動にどう影響するのかを探る旅です。
この研究を通して、医療従事者として働く人々が、日々の業務の中で活力や達成感を持って働き、人間関係や勤務制度などの職務環境に安心感や納得感を持てるような方策を検討するとともに、彼らが「働きがい」や「働きやすさ」を感じることで、患者らへの接し方や言葉がけ、配慮といった日々のポジティブ行動が促進され、患者体験の向上に寄与することを目標としています。本講演では、その研究成果の一端を提供し、参加者の皆様との議論を深めていきます。
仕事柄、企業の人事部の方から、最近の若者の特徴として、「素直でまじめ」「協調性があって人の話をよく聞く」「言われた仕事をきっちりこなす」といったことをよく聞きます。一方、それと同時に、「自分の意見は言わない。言っても当たり前のことしか言わない」「質問しない」「先頭には立たず、誰かの後に続こうとする」「とにかく仕事に対して熱量が感じられず、サバサバしている」といった特徴も頻繁に耳にします。
これは一体どういうことなのでしょうか? 実際、企業の方からは、「最近の若者はどうもつかみどころがなくて、何を考えているか分からない」といったコメントをもらいます。
私はこれらの行動の根底に、「目立ちたくない」「横並びでいたい」「仕事でがんばる必要はない」という心理特性が働いていると考えています。本講演では、現在の若者像を捉えつつ、今後の教育や人材育成に活かしていく方策を皆様と共に考えます。
また、本講演者らは、これらの問題意識を踏まえ、医療従事者の「働きがい」や「働きやすさ」に関する調査研究を進めています。医療の質や患者体験との関連性が期待される一方で、医療従事者が職場でどのように「働きがい」や「働きやすさ」を感じ、それが行動にどう影響するのかを探る旅です。
この研究を通して、医療従事者として働く人々が、日々の業務の中で活力や達成感を持って働き、人間関係や勤務制度などの職務環境に安心感や納得感を持てるような方策を検討するとともに、彼らが「働きがい」や「働きやすさ」を感じることで、患者らへの接し方や言葉がけ、配慮といった日々のポジティブ行動が促進され、患者体験の向上に寄与することを目標としています。本講演では、その研究成果の一端を提供し、参加者の皆様との議論を深めていきます。