講演情報
[P026]基礎実習における到達度テストの実施 ―OSCE形式の実技試験について―
【発表者】竹仲 由希子1、山野 由美子1、児玉 典子1、前田 秀子1、森田 いずみ1、藤波 綾1、向 高弘1 (1. 神戸薬科大学)
【目的】本学では、2022年度のカリキュラム改定に伴い、実習全体も見直され、初年次実習として「基礎実習」を総合教育研究センターの教員が担当し、1年後期に12日間実施することとなった。「基礎実習」では、2年次以降の各専門分野の実習や研究活動において、信頼できる実験結果が得られるように、全員に「正確な基本的手技を習得させる」ことに重点を置き、実習内容を組み立てた。また、一度に多数の学生を少数の教員で個別指導するため、①基本操作の手順や注意事項を「チェック項目」として実習書に記載する ②模範実演動画を作成する ③手技の訓練日を設けるなど、学生自身でも「正確な基本操作の練習ができる」ように工夫を凝らした。さらに、学生全員の技能レベルが一定以上に達していることを確認するために、最終日にはOSCE形式の実技試験を実施した。
【方法】実習1日目には、実習に関する諸注意(安全教育やレポートの記載方法の指導)のほか、基本的技能を習得させるため、ピペット、メスシリンダー、電子天秤などの操作手順を実習書の「チェック項目」と照らし合わせ、実演動画を視聴させた後、グループ内で学生同士相互チェックしながら練習する時間を設けた。2日目〜11日目は、有機系の5項目(クロマトグラフィー、有機合成、混合物の抽出分離など)および分析・生物系の5項目(中和滴定、吸光度測定、酵素反応など)を実施する中で、新たに使用する分液ロートやマイクロピペットの操作手順を「チェック項目」とし、習得させた。12日目(最終日)には、全員に対し実技試験(「チェック項目」が記載されている基本操作のうち4課題、1課題1分30秒/1人)を実施した。1人の受験者に対して教員1人と学生2人が評価をし、総合的に「技能が不十分」と判断した学生には、補習を受けさせた後、再試験を実施した。
【結果・考察】各課題、1回目の試験で約1割の学生が不合格であったことから、1年次に手技の未熟な学生をピックアップし、補習を経て、一定レベル以上の技能を身につけさせたことは、学生のその後の実習・研究活動においても大変意義があると考える。時間制限がある中、教員の前でおこなう実技試験は、かなりの緊張感があるため、この経験が4年次のOSCEの際に活かせるものと考えている。
【方法】実習1日目には、実習に関する諸注意(安全教育やレポートの記載方法の指導)のほか、基本的技能を習得させるため、ピペット、メスシリンダー、電子天秤などの操作手順を実習書の「チェック項目」と照らし合わせ、実演動画を視聴させた後、グループ内で学生同士相互チェックしながら練習する時間を設けた。2日目〜11日目は、有機系の5項目(クロマトグラフィー、有機合成、混合物の抽出分離など)および分析・生物系の5項目(中和滴定、吸光度測定、酵素反応など)を実施する中で、新たに使用する分液ロートやマイクロピペットの操作手順を「チェック項目」とし、習得させた。12日目(最終日)には、全員に対し実技試験(「チェック項目」が記載されている基本操作のうち4課題、1課題1分30秒/1人)を実施した。1人の受験者に対して教員1人と学生2人が評価をし、総合的に「技能が不十分」と判断した学生には、補習を受けさせた後、再試験を実施した。
【結果・考察】各課題、1回目の試験で約1割の学生が不合格であったことから、1年次に手技の未熟な学生をピックアップし、補習を経て、一定レベル以上の技能を身につけさせたことは、学生のその後の実習・研究活動においても大変意義があると考える。時間制限がある中、教員の前でおこなう実技試験は、かなりの緊張感があるため、この経験が4年次のOSCEの際に活かせるものと考えている。