講演情報
[P044]S-プログラムに基づく科目担当者主導の学修支援と学内連携の実践報告:化学系基礎科学における課題と展望
【発表者】中楯 奨1、江川 大地1、片川 和明1、黒木 正文1、湯本 哲郎1 (1. 湘南医療大学薬学部 (日本))
【目的】本学では、学生の学修の質向上を目指し、主体的な学修姿勢と自己調整学修能力の育成を目的にS-プログラムを運用している。S-ドリル、S-カルテ、S-サポート、S-システムの4項目から構成され、特定部門に依存せず全教員が連携し、入学から卒業まで一貫した支援を行っている。本報告では、S-プログラムの枠組みを活用し、科目担当者が主導しつつ他教員と連携して実施した講義外支援について、1年次前期科目の化学系基礎科学における24年度の実践とその効果・課題、25年度の新たな取り組みを紹介する。
【方法】24年度は、化学系基礎科学の講義数回ごとに演習試験(S-ドリル)を実施し、希望者に成績(S-カルテ)を開示し、成績不振者には個別にアドバイスと補習(S-サポート)を実施した。自主学修支援として、学修ドリル(S-システム)を配布した。参加意欲向上のため、支援後に好成績を収めた例を講義中に紹介した。また、試験対策を化学系教員が支援した。24年度の実践から明らかとなった課題の支援の早期化、教員負担の軽減、他科目への波及、低意欲学生への対応に対し、25年度は改善を試みた。S-ドリルを講義1回ごとの細分化により早期の学修状況把握を促進、試験対策に限定しない支援の拡充、他科目と連携した正課外の総合演習の導入により薬学全体での支援の意義を強調した。さらに、教育センター教員との連携によるカウンセリング体制を強化し、定期試験水準を早期に意識させる狙いで5月実施の演習試験を中間試験に変更した。
【結果・考察】24年度の支援補習では、点数向上により学生の参加意欲が高まり、S-プログラムが学修成果と動機付けに寄与した。また、中位層では学修意識や学修方法の改善、上位層では学修への不安軽減が確認され、S-プログラムの全学生への有用性が示唆された。一方で、教員の負担、学生による早期の学修認識の不足、他科目への波及の困難さ、意欲の低い学生への対応の難しさが課題として浮かび上がった。これに対し、25年度ではS-ドリルの細分化、教員支援の拡充、総合演習の導入、演習試験の成績評価化、カウンセリング支援の強化を進めている。これらは現在進行中で成果は未確定だが、教員間の連携強化や学生の学修態度への好影響が期待される。今後、S-プログラムの効果検証を通じて、より持続可能で包括的な学修支援体制の構築を目指す。
【方法】24年度は、化学系基礎科学の講義数回ごとに演習試験(S-ドリル)を実施し、希望者に成績(S-カルテ)を開示し、成績不振者には個別にアドバイスと補習(S-サポート)を実施した。自主学修支援として、学修ドリル(S-システム)を配布した。参加意欲向上のため、支援後に好成績を収めた例を講義中に紹介した。また、試験対策を化学系教員が支援した。24年度の実践から明らかとなった課題の支援の早期化、教員負担の軽減、他科目への波及、低意欲学生への対応に対し、25年度は改善を試みた。S-ドリルを講義1回ごとの細分化により早期の学修状況把握を促進、試験対策に限定しない支援の拡充、他科目と連携した正課外の総合演習の導入により薬学全体での支援の意義を強調した。さらに、教育センター教員との連携によるカウンセリング体制を強化し、定期試験水準を早期に意識させる狙いで5月実施の演習試験を中間試験に変更した。
【結果・考察】24年度の支援補習では、点数向上により学生の参加意欲が高まり、S-プログラムが学修成果と動機付けに寄与した。また、中位層では学修意識や学修方法の改善、上位層では学修への不安軽減が確認され、S-プログラムの全学生への有用性が示唆された。一方で、教員の負担、学生による早期の学修認識の不足、他科目への波及の困難さ、意欲の低い学生への対応の難しさが課題として浮かび上がった。これに対し、25年度ではS-ドリルの細分化、教員支援の拡充、総合演習の導入、演習試験の成績評価化、カウンセリング支援の強化を進めている。これらは現在進行中で成果は未確定だが、教員間の連携強化や学生の学修態度への好影響が期待される。今後、S-プログラムの効果検証を通じて、より持続可能で包括的な学修支援体制の構築を目指す。