講演情報
[SY4-1]薬局薬剤師が研究をするためには何が必要か?
鈴木 すみれ(株式会社なの花東北 事業部)

〇略歴:
2002年 東北大学薬学部 卒業
株式会社なの花東日本
2019年 同上 人材開発部
2021年 株式会社なの花東北 事業部
2025年 熊本大学 大学院薬学教育部 博士課程 臨床薬理学分野 入学
2002年 東北大学薬学部 卒業
株式会社なの花東日本
2019年 同上 人材開発部
2021年 株式会社なの花東北 事業部
2025年 熊本大学 大学院薬学教育部 博士課程 臨床薬理学分野 入学
〇本文:
臨床における研究実践が重要視される中、薬局薬剤師による研究も徐々に増えている。当社を含む、なの花薬局グループでは、数年前から臨床研究に関するプロジェクトを行っている。私はその1期生であり、このプロジェクトを通して、学会発表から論文執筆まで行うことができた。
しかし、薬局での日常業務と並行して研究を行うことはたやすいことではない。研究計画の立案や文献検索など、慣れない、わからないことを手探りで進めなくてはならない。そんな中でも研究を続けるためには、まずは「研究したい」という本人の意志が不可欠であり、そのうえで、相談ができるメンターや研究について話せる仲間の存在は、研究のモチベーション維持においても非常に重要であると考える。また、研究に対する職場や周囲の職員の理解も必要であろう。
私は今までに職員へのアンケート調査や、社内データを用いた研究を行ってきたが、その中で薬局や薬局薬剤師のことをよく理解した指導者の必要性を痛感している。研究の経験が豊富な医師や病院薬剤師から研究の指導を受けることも可能であるが、一方、真の意味での“薬局における臨床研究”の指導を受けるには、薬局という環境や薬局薬剤師の立場・役割を理解した、薬局における研究について専門性の高い指導者が必要である。しかし、そのような指導者はまだまだ少ない。そのため、私は現在、薬局薬剤師の経験がある指導者からの指導を希望し、社会人大学院生として研究指導を受けている。この大学院生としての経験を通じて、自身の研究スキルを高めるとともに、その指導についても学ぶことができれば、社内の薬局薬剤師が研究をするために必要な手助けや環境作りに貢献できると考えている。
指導を受ける中で、最も重要だと感じているのは、「その研究の意義は何か?患者や社会にどう役に立つのか?」という視点である。研究のタネを見つけようとするあまり、ともすると、「研究のための研究」になってしまうことも少なくない。臨床現場において、患者や社会のことを真剣に考えること。そこからクリニカルクエスチョンが生まれ、患者や社会に役立つ、本当の意味での研究ができる薬剤師につながると感じている。
本発表では、自身の研究活動や社会人大学院での学びを通して、薬局における研究活動に対して感じたことをお伝えするとともに、研究を実践できる薬剤師の育成に必要なことを議論したい。
臨床における研究実践が重要視される中、薬局薬剤師による研究も徐々に増えている。当社を含む、なの花薬局グループでは、数年前から臨床研究に関するプロジェクトを行っている。私はその1期生であり、このプロジェクトを通して、学会発表から論文執筆まで行うことができた。
しかし、薬局での日常業務と並行して研究を行うことはたやすいことではない。研究計画の立案や文献検索など、慣れない、わからないことを手探りで進めなくてはならない。そんな中でも研究を続けるためには、まずは「研究したい」という本人の意志が不可欠であり、そのうえで、相談ができるメンターや研究について話せる仲間の存在は、研究のモチベーション維持においても非常に重要であると考える。また、研究に対する職場や周囲の職員の理解も必要であろう。
私は今までに職員へのアンケート調査や、社内データを用いた研究を行ってきたが、その中で薬局や薬局薬剤師のことをよく理解した指導者の必要性を痛感している。研究の経験が豊富な医師や病院薬剤師から研究の指導を受けることも可能であるが、一方、真の意味での“薬局における臨床研究”の指導を受けるには、薬局という環境や薬局薬剤師の立場・役割を理解した、薬局における研究について専門性の高い指導者が必要である。しかし、そのような指導者はまだまだ少ない。そのため、私は現在、薬局薬剤師の経験がある指導者からの指導を希望し、社会人大学院生として研究指導を受けている。この大学院生としての経験を通じて、自身の研究スキルを高めるとともに、その指導についても学ぶことができれば、社内の薬局薬剤師が研究をするために必要な手助けや環境作りに貢献できると考えている。
指導を受ける中で、最も重要だと感じているのは、「その研究の意義は何か?患者や社会にどう役に立つのか?」という視点である。研究のタネを見つけようとするあまり、ともすると、「研究のための研究」になってしまうことも少なくない。臨床現場において、患者や社会のことを真剣に考えること。そこからクリニカルクエスチョンが生まれ、患者や社会に役立つ、本当の意味での研究ができる薬剤師につながると感じている。
本発表では、自身の研究活動や社会人大学院での学びを通して、薬局における研究活動に対して感じたことをお伝えするとともに、研究を実践できる薬剤師の育成に必要なことを議論したい。