講演情報
[SY7-5]事前実習ロールプレイの場面での他者との関り―“自分を知る”そして“他者を知る”―
猪野 彩(神戸薬科大学)

〇略歴:
2000年 昭和大学薬学部 卒業
2002年 昭和大学薬学研究科博士前期課程 修了
2010年 神戸薬科大学薬学臨床教育研究センター
(現:総合教育研究センター臨床部門)講師 入職
2000年 昭和大学薬学部 卒業
2002年 昭和大学薬学研究科博士前期課程 修了
2010年 神戸薬科大学薬学臨床教育研究センター
(現:総合教育研究センター臨床部門)講師 入職
〇本文:
薬学部では、医療コミュニケーションのパフォーマンスの向上を目的として、実務実習事前教育にて模擬患者(SP)参加型ロールプレイ演習(SPロールプレイ演習)が広く行われ、その教育効果について多く報告されている。
本学のSPロールプレイ演習では、実習生役(学習者1名)・患者役(SP1名)・観察者役(学習者7名)が1グループを編成し、実習生役がロールプレイを実施した後、SPが学習者にフィードバックを行っている。SPはロールプレイごとに移動して複数のグループを担当し、「学習者のプレイに対して、SPの心がどう動いたか」について「P-N-P(ポジティブ-ネガティブ-ポジティブ)」に従って学習者にフィードバックを行っている。多くの学習者から、フィードバックに対して好意的なコメントが得られた。このように、SPロールプレイ演習は、学習者とSP(他者)との関りの場であり、“自分”及び“他者”を知る貴重な機会となっている。しかし一方では、「質問する項目だけ考えてロールプレイをした」などのコメントも見られ、SPロールプレイ演習の場を、関わりよりも項目をこなすことを優先させる学習者もみられた。
心理学の研究分野では、他者と関わる理由(他者との関わりにおける動機づけ)や、他者と関わる際の自信(対人的自己効力感)に関する研究が進められている。そして、動機づけや自己効力感には個人差があることから、学習者の個人差がSP からのフィードバックの捉え方に影響を及ぼす要因の1 つと考えられる。
そこで、本シンポジウムでは「動機づけ」や「対人的自己効力感」に着目し、SPロールプレイ演習における学習者のSPとの関り方やフィードバックに対する捉え方について、コメントをもとに心理学の専門家である海沼先生の解説を交えながら、“自分”及び“他者”を知ることを意識したSPロールプレイ演習を考案し、会場の皆様とともにディスカッションさせていただきたい。
薬学部では、医療コミュニケーションのパフォーマンスの向上を目的として、実務実習事前教育にて模擬患者(SP)参加型ロールプレイ演習(SPロールプレイ演習)が広く行われ、その教育効果について多く報告されている。
本学のSPロールプレイ演習では、実習生役(学習者1名)・患者役(SP1名)・観察者役(学習者7名)が1グループを編成し、実習生役がロールプレイを実施した後、SPが学習者にフィードバックを行っている。SPはロールプレイごとに移動して複数のグループを担当し、「学習者のプレイに対して、SPの心がどう動いたか」について「P-N-P(ポジティブ-ネガティブ-ポジティブ)」に従って学習者にフィードバックを行っている。多くの学習者から、フィードバックに対して好意的なコメントが得られた。このように、SPロールプレイ演習は、学習者とSP(他者)との関りの場であり、“自分”及び“他者”を知る貴重な機会となっている。しかし一方では、「質問する項目だけ考えてロールプレイをした」などのコメントも見られ、SPロールプレイ演習の場を、関わりよりも項目をこなすことを優先させる学習者もみられた。
心理学の研究分野では、他者と関わる理由(他者との関わりにおける動機づけ)や、他者と関わる際の自信(対人的自己効力感)に関する研究が進められている。そして、動機づけや自己効力感には個人差があることから、学習者の個人差がSP からのフィードバックの捉え方に影響を及ぼす要因の1 つと考えられる。
そこで、本シンポジウムでは「動機づけ」や「対人的自己効力感」に着目し、SPロールプレイ演習における学習者のSPとの関り方やフィードバックに対する捉え方について、コメントをもとに心理学の専門家である海沼先生の解説を交えながら、“自分”及び“他者”を知ることを意識したSPロールプレイ演習を考案し、会場の皆様とともにディスカッションさせていただきたい。