講演情報

[WS1]生体シミュレータを用いたフィジカルアセスメントの実技試験の紹介

【代表オーガナイザー】
緒方 賢次(九州医療科学大学 薬学部)
【共同オーガナイザー】
徳永 仁(九州医療科学大学 薬学部)
〇略歴: 緒方 賢次 
九州医療科学大学 薬学部 薬学科 臨床薬学第二講座 教授
学位・資格:博士(薬学)、日本医療薬学会医療薬学専門薬剤師・医療薬学指導薬剤師
専門分野:臨床薬学、薬物動態学
研究テーマ:薬物の体内動態パラメータの変化を非侵襲的に評価する方法の開発

〇略歴:徳永 仁 
九州医療科学大学 薬学部 薬学科 臨床薬学第一講座 教授
学位・資格:博士(薬学)、日本医療薬学会医療薬学専門薬剤師・医療薬学指導薬剤師、老年薬学会指導薬剤師、災害医療認定薬剤師
専門分野:臨床薬学、薬学シミュレーション教育
研究テーマ:フィジカルアセスメント技術向上のための症例体験システム構築、薬効の確認および副作用を確認するためのプログラム開発
〇紹介文:
 現在、多くの大学薬学部ではフィジカルアセスメント教育に取り組んでおり、患者シミュレータを導入する大学も多い。九州医療科学大学(2024年4月に九州保健福祉大学から名称変更)薬学科では、4年次および5年次に様々な患者シミュレータを用いたフィジカルアセスメント教育を行っており、薬物投与後の生体機能の変化や病態変化の理解の向上に寄与していると考えている。また、フィジカルアセスメントの手技の理解や修得は繰り返し実践することが重要であると考え、2年間に渡って取り組んでいる。
 5年次に行う演習では、心不全に対するフィジカルアセスメントの要点について学び、総まとめとして患者シミュレータ「Physiko」を用いた実技試験を実施している。試験課題は演習で扱った心不全の症例を基に作成しており、学生は、①聴診器の取り扱い方、②脈拍測定(脈拍数と不整脈の有無)、③血圧測定(触診法および聴診法により収縮期血圧と拡張期血圧を測定)、④心音の聴取(Ⅰ音とⅡ音以外の有無)、⑤呼吸音の聴取(正常、水泡音、捻髪音)、⑥腸音の聴取(正常、亢進、サブイレウス)、⑦脛骨前面における浮腫の確認(浮腫の有無)に取り組み、アセスメントする。学生の解答および手技の適切性は評価票に基づき評価・採点している。
 本ワークショップでは、会場に患者シミュレータ「Physiko」を準備し、試験の一部を体験いただきます。また、試験の運用方法や実際の試験の様子を動画で紹介します。さらに、試験結果を解析し、学生が苦手とする項目について説明します。