日本地質学会第132年学術大会

中学・高等学校の理科(地学)教科書に関する説明・意見交換会

中学・高等学校の理科(地学)教科書に関する

説明・意見交換会を開催します

 この説明・意見交換会を熊本大会会期中に開催します.学校教科書は生徒が教科・科目を学ぶための主たる教材です が,一方で基礎的な学術動向の普及・定着を図る書籍という側面もあります.ちなみに高等学校「地学基礎」の2025年 度需要数は31万部を超え,いまや大学入学共通テストでは「物理基礎」よりも多くの受験選択者を集める科目になって います.

 高等学校「地学基礎」と「地学」の内容は,平成21年と平成30年の学習指導要領改訂をうけた教科書検定を経て,以前の「地学I」と「地学II」から大きく変わった部分があります.教科書執筆や教科書検定,大学入試問題作成,高等学 校の地学教育などに関わっていないと気づきにくい点が多いですが,学術の進展を反映して学校教科書は着実に改善されています.しかし,地質学専門家の科学的常識と学校教科書の記述との間に大きな違いが見られる部分もあります.その改善に向けて,地質学専門家と学校教科書関係者(教科書会社を含む)が意見を交換し,ともに理解を深める場を設けます.この説明・意見交換会では,文部科学省教科書調査官から最近の中学・高等学校理科(地学)教科書の主な 修正・変更点を中心に説明していただき,それをうけて参加者が自由に意見を交換できるようにします.

 中学・高等学校の理科(地学)教科書や地学教育,大学の地質学専門教育,博物館・ジオパーク活動などを通じた地学の一般普及などに関心のある方はぜひご参加ください.日程等の詳細については大会HP,メルマガでお知らせします.

日本地質学会副会長 星 博幸