講演情報

[A9-02]ビジュアルアナロジーを用いたデザイン時における脳活動解析

*前田 健太朗1、加藤 健郎2、上田 一貴3 (1. 慶應義塾大学大学院 理工学研究科、2. 慶應義塾大学 理工学部、3. 東京大学大学院 工学系研究科)

キーワード:

EEG、Brain Network、Visual Analogy

アナロジーとは,既知の事物(ベースと呼ばれる)の構成要素間の関係やシステムを,解明したい事物(ターゲットと呼ばれる)に移転させるプロセスである.特に,写真やスケッチ,図などの視覚的なベースを用いる「ビジュアルアナロジー」は,デザインアイデアの発想に有効とされている.視覚的なベースの分類尺度として概念距離があり,近距離と遠距離に大別される.先行研究では,近距離および遠距離アナロジーがアイデア発想に与える影響は専門家による主観的な創造性評価を用いて調査されており,脳活動計測を用いた客観的評価が期待されている.本研究では,近距離および遠距離アナロジーを用いてデザインを行う際の脳活動を計測し,概念距離の違いが脳活動とデザインアイデアの創造性にどのような影響を与えるのか調査した.その結果,近距離および遠距離アナロジーが,特定の脳領域および創造性に関係する脳ネットワークに影響を及ぼす可能性が示唆された.さらに,PCCとl-IPL間の機能的接続の変化が創造性評価値の変化と弱い正の相関を示したことから,これら二つの脳領域間の結合の強化がアイデアの創造性向上に寄与している可能性が示唆された.