講演情報
[C3-06]ジェネラティブアートの偶然性
*林 柊佑1、村山 祐子2 (1. 金沢工業大学大学院工学研究科システム設計工学専攻、2. 金沢工業大学メディア情報学部メディア情報学科)
キーワード:
Generative Art、Aleatoricism、Random
ジェネラティブアートには、偶然性を取り入れる手法として乱数が広く用いられている。しかし、プログラムにおける乱数はコンピュータのアルゴリズムによって生成される疑似乱数であり、その結果として、表現が機械的なものに囚われていることが懸念される。本研究では、ジェネラティブアートにおける偶然性に着目し、より有機的な表現を可能にする乱数およびそれを活用したジェネラティブアートについて提案することを目的とする。疑似乱数が使用される従来のジェネラティブアートに対し、本研究では「有機乱数」という新たな概念を導入し、それを「ある程度の秩序を許容する乱数」と定義したうえで、有機的ジェネラティブアートのシステムを構築した。システムの評価実験の結果、有機的ジェネラティブアートは従来のジェネラティブアートよりも、自然的かつ有機的であると評価された。有機乱数による有機的ジェネラティブアートの提案は、有機的な偶然性の導入を実現するうえで有効であると考えられる。一方で、有機乱数の定義のさらなる明確化や真性乱数との線引き、そして有機的な偶然性の本質に関する議論が今後の課題としてあげられる。
