セッション詳細

[OE]基調講演
「混沌、複雑さを内包する思考:生成系AI時代のデザインの役割」

2025年6月27日(金) 14:20 〜 15:30
初日メイン会場(16F 1614 大研修室)
講演者:津田 一郎(札幌市立大学 AITセンター 特任教授)
講演要旨:
 生成系AI時代を迎えて、さまざまな場面で新しい考え方が必要とされている。困難に直面した時、従来はその困難な問題を解決することを目指しその方法が開発されてきた。しかしながら、人類の社会構造が複雑化し、地球環境との共存、生成系AI との共存が必須である状況においては、困難な問題は解決不可能に見えることが多く、そこで必要とされる思考はカオスや複雑さを内包し困難さを持ちこたえられるようなレジリエンスを備えたものになるだろう。
 本講演では、カオス力学系、複雑系科学、計算論的神経科学を専門としてきた講演者からみた生成系AI時代のデザインへの期待を述べる。生成系AIの現状とその原理の一端を概観し、複雑系やカオスの基本概念に触れつつ、デザイン思考というものについて考えてみたい。