日本薬学会第145年会（福岡）

オーガナイザー：高須 清誠 (京大院薬)、大嶋 孝志 (九大院薬)

人工知能（AI）の急速な発展に伴い、情報科学の進歩は薬学を含むヘルスケア領域で大きな注目を集めており、多くの場面での活用が期待されています。有機合成化学の分野でも、情報科学との融合によるデータ駆動型研究が活発化し、創薬化学における有効性や実用性が次第に明らかになりつつあります。
文部科学省科研費・学術変革領域（A）「デジタル化による高度精密有機合成の新展開（デジタル有機合成）」では、多くの研究者がそれぞれの専門性を生かしながら、実験科学と情報科学の異分野融合に挑み、新たな有機合成化学の可能性を探求しています。シンポジストとして、当学術変革領域の班員の中から薬学以外を背景とする研究者を主に選びました。本シンポジウムでは、デジタル有機合成を背景に、反応開発や反応最適化をテーマとした多様なアプローチを通じて、研究成果を発表します。また、これらの成果が創薬化学をはじめとする薬学研究にどのように応用できるかについて、オーディエンスとともに考える場としたいと思っています。新しい研究領域の可能性を広げるための貴重な機会となることを期待しております。