日本薬学会第145年会（福岡）

オーガナイザー：小池 千恵子 (立命館大薬)、北野 勝則 (立命館大情理・システム視覚セ)

「中枢神経系網膜-その複雑な構造・機能の解明と病態の理解、治療戦略の最前線-」と題された今回のシンポジウムでは、網膜の複雑な構造と機能についての理解を深めるとともに、画期的な治療戦略を探求することを目的としています。まず米国から、二木大樹博士が、超高解像顕微鏡MINFLUX解析による、中枢神経系で最も複雑な、色彩処理を担うシナプスのナノスケール構造に焦点を当てます。次に上野明希子博士は、神経網膜における細胞接着の重要性と、機能欠損時の網膜応答に関する最新の研究について紹介します。堀江翔氏は、マウスの網膜における病態網膜から発生するノイズの普遍的なメカニズムについて紹介します。最後にビジョンケア株式会社の大西暁士氏は、最新の遺伝子編集技術を用いた網膜治療技術の開発について講演します。本シンポジウムでは、網膜研究の最前線で活躍する専門家による知見の共有と、次世代の網膜治療技術に関する議論の促進を目指しています。