講演情報

[T12-O-7]ハザード評価に向けた軽石漂流シミュレーションと可視化

*桑谷 立1、西川 悠1、北尾 馨2、五十嵐 弘道1 (1. 海洋研究開発機構、2. キューブワークス)
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キーワード:

漂流軽石、可視化、海域火山

海域火山から大量に軽石が噴出された場合,その漂流および漂着現象は,海上交通や漁業,観光業などに大きな被害を及ぼす可能性がある.これらの事前対策には,漂流軽石の沿岸部への到達確率や期間,量などに関するハザード評価が重要である.Nishikawa et al. (2023, Progress in Earth and Planetary Science, 10, 21)では,日本近海に位置する海域火山からの軽石噴出を想定して,過去の海流データを用いた漂流シミュレーションを実施した.このような軽石漂流のハザードに関する解析結果や関連情報は,行政や企業,市民を含む様々なステークホルダーに対して,わかりやすく発信されることが望ましい.桑谷ほか(2023, 情報地質, 34, 61-68)では,将来的なハザード評価の発信に向けて,数値計算により得られる大量の粒子経路をユーザーフレンドリーにweb上で可視化するための計算技術とシステムを開発しており,現在,公開準備を進めている.本講演では,これまで行ってきたシミュレーションや可視化システムについて紹介したのち,これらで得られた結果をもとに,実際に軽石漂流のハザードに関する情報提供を行った事例について共有する.さらに,今後,ステークホルダーのニーズに応じた本格的なハザード評価を実現するために,シミュレーション開発やシステム構築のうえで必要な研究要素を整理・議論する.

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