セッション詳細
[S09]構造生命科学研究の発展と創薬への展開
2025年3月27日(木) 13:15 〜 14:45
第9会場 (福岡国際会議場 411 [4F])
オーガナイザー:竹内 恒 (東大院薬)、大戸 梅治 (東大院薬)
生体高分子の立体構造をもとに生命現象を理解しようとする構造生物学は、X線結晶構造解析、核磁気共鳴法、クライオ電子顕微鏡法などの実験科学的手法の進歩や計算科学的技術との融合により大きく発展した。従来よりも生体高分子の立体構造解析へのハードルが下がり、あらゆる生命科学の領域において、構造情報が活用されるようになった。また、タンパク質のダイナミクスと機能の関係についても、より深い理解が得られつつある。その結果、創薬においても、立体構造情報を活用した合理的な研究開発を進めることが様々な局面で求められるようになりつつある。構造生命科学研究の発展は、新しい作用機序に基づいた薬剤の開発にもつながる質的な変革をもたらす可能性を秘めている。本シンポジウムでは、そのような創薬へとつながる構造生命科学研究を展開する5人の気鋭の研究者が、その最前線の状況を、互いに、また聴衆と共有することで、薬学における構造創薬研究の発展を促す機会を作ることを目指す。
[S09-1]SLCトランスポーターが示す多選択的な薬物相互作用の構造基盤
○李 勇燦1 (1. 横市大院生命医科)
[S09-2]腸内シュウ酸分解菌によるシュウ酸吸収の分子構造基盤
○山下 敦子1 (1. 阪大蛋白研)
[S09-3]NMRで明らかになった、プラス電荷を持たないリシン側鎖が担う相互作用
○三島 正規1 (1. 東京薬大薬)
[S09-4]がん抑制因子p53との結合制御に関わるHDM2のMulti-stateな動的構造平衡の解明
渡邉 一樹1、趙 慶慈1、岩月 亮介1、福井 涼太1、Weitong Ren2、杉田 有治2、○西田 紀貴1 (1. 千葉大院薬、2. 理研)
[S09-5]I型アレルギー反応を仲介する高親和性IgE受容体の構造
○大戸 梅治1 (1. 東大院薬)