セッション詳細
[S35]日本におけるバクテリオファージの医薬品としての道筋
2025年3月28日(金) 16:45 〜 18:15
第4会場 (福岡国際会議場 201 [2F])
オーガナイザー:花輪 智子 (杏林大医)、常田 聡 (早稲田大先進理工)
細菌に感染するバクテリオファージは古くから細菌感染症の治療に用いられてきた。海外では多剤耐性菌の治療に対するファージの臨床応用への取り組みが進められ、多くの課題を克服しながら、その治療効果を高めている。そのような中、遺伝子組換え技術によりファージの欠点を補う試みや、溶菌を引き起こす菌の種類は限定的であるという性質、つまりファージのもつ高い宿主特異性を利用した感染症以外の治療への応用も注目されてきている。
2024年7月には欧州の薬局方に医薬品としてのファージの製造、管理基準が掲載された。これにより今後ますますファージ療法は実用化に向かうものと考えられる。このような情勢の中、本邦でも近い将来、医薬品としてファージを使用することができるようになる可能性が高まってきている。そこで本シンポジウムでは、医薬品としてのファージについて各先生方にご紹介いただき、国内におけるファージ療法の実現に向けて、現状を整理し、課題を見出すべく議論する場としたい。
2024年7月には欧州の薬局方に医薬品としてのファージの製造、管理基準が掲載された。これにより今後ますますファージ療法は実用化に向かうものと考えられる。このような情勢の中、本邦でも近い将来、医薬品としてファージを使用することができるようになる可能性が高まってきている。そこで本シンポジウムでは、医薬品としてのファージについて各先生方にご紹介いただき、国内におけるファージ療法の実現に向けて、現状を整理し、課題を見出すべく議論する場としたい。
趣旨説明:花輪 智子(杏林大医)
[S35-1]多剤耐性菌治療に対するファージ療法の現状と課題
○花輪 智子1、松田 剛明1,2 (1. 杏林大医、2. 杏林大医救急)
[S35-2]ファージ療法:腸内細菌叢の精密編集とフィットネス・トレードオフ
○藤木 純平1,2、Yi Duan2、中村 暢宏1,2,3,4、Cristina Llorente2、Derrick Fouts5、Bernd Schnabl2,6、岩野 英知1,4 (1. 酪農学園大獣医、2. カリフォルニア大サンディエゴ医、3. 国立感染研治ワク、4. 早稲田大総合研究機構、5. J.クレイグ・ベンター研ヒトゲノム、6. VAサンディエゴ医療システム医)
[S35-3]強毒型CA-MRSAに対するファージ療法の可能性
○中南 秀将1 (1. 東京薬大薬)
[S35-4]薬剤耐性菌による感染症に対する新たな治療選択肢としてのファージセラピーを含むLive Biotherapeutic Products の役割
○塩田 淳1,2,3 (1. 慶應大医、2. 慶応大WPI-Bio2Q、3. 日本マイクロバイオファーマ)