講演情報
[T18-O-5]能登半島飯田湾の浅海域で採取された津波堆積物
*佐川 拓也1、ジェンキンズ ロバート1、木谷 洋一郎1、小木曽 正造1、松原 孝祐1 (1. 金沢大学)
キーワード:
令和6年能登半島地震、海底堆積物、津波、飯田湾
令和6年1月1日に発生した能登半島地震は津波を引き起こし、周辺沿岸部に甚大な被害をもたらした。能登半島北部沖における海底断層のずれによって発生した津波は、半島先端部を時計回りに回り込むことで水深が浅い飯田海脚上を西進し飯田湾に到達した。本研究では、津波による飯田湾〜飯田海脚における海底堆積物の撹乱と堆積過程を理解する目的で、地震発生から3週間後と7週間後に珠洲市宝立町沖合と能登町恋路沖合で水深5mから約70mまでの範囲で表層堆積物を採取した。これまでに行った岩相記載とX線CT撮影から、広い範囲で津波に起因した堆積物の撹乱が生じたこと、陸上の土砂崩れに起因する土砂流出が沿岸堆積物の表面を覆ったことが確認された。また、恋路沖と宝立町沖で採取された堆積物を比較すると津波堆積物の厚さは恋路沖が顕著に薄かった。こうした違いはもともとの底質の違いや海底微地形が影響している可能性がある。
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