会頭挨拶
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第72回大会会頭 鍋谷 浩志 |
(公社)日本食品科学工学会 第72回大会の会頭を仰せつかりました東京家政大学の鍋谷浩志と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。この場をお借りしまして、大会実行委員会を代表してひとことご挨拶を申し上げます。
日本食品科学工学会の大会は、コロナウイルスによる感染症の影響を受けて、中止あるいはオンラインでの開催を余儀なくされていましたが、一昨年の第70回大会は、4年ぶりに対面での実施を再開することができました(京都女子大 八田 一会頭)。ただ、昨年の大会(名城大学 林 利哉会頭)は、台風の影響により、残念ながら対面での開催を断念せざるを得ない状況となりました。直前まで準備を進めてこられた会頭および実行委員の皆様は、さぞ残念な思いをされたことと拝察いたします。今回の第72回大会は、2年ぶりの対面での開催となります。
関東支部が担当する、大会としては、オンラインで開催された第69回大会(東京農業大学 阿久澤 さゆり会頭)以来、3年ぶりとなりますが、対面での開催は第64回大会(日本大学 竹永 章生会頭)以来、8年ぶりとなります。
今回の大会は、第64回大会と同様に、日本大学湘南キャンパスを会場として、8月27日(水)~29日(金)の3日間を会期として実施する予定です。会場が、会頭の本籍を置く組織ではないことから、不安を抱かれる方もいるかもしれませんが、松藤寛先生(日本大学)を副会頭・実行委員長とする実行委員会を組織し、準備を進めておりますので、ご安心ください。
世界の情勢を眺めますと、ウクライナ情勢に改善が見られないことに加え、イスラエル軍とイスラム組織ハマスとの戦闘が続くなど、世界を見ても大きな混乱が続いています。また、バイデン大統領からトランプ大統領への政権交代、中国の影響力の増大、AIの急速な発展などを受けて、社会が大きく変化しており、将来予測が、非常に困難な状況となっています。ただ、間違いなく言えることは、「人々の生活にとって最も重要なものは、食と健康である。」ということかと考えます。当たり前のことですが、ヒトは、食料が無くては健康に生きていけません。喜びを感じることもできません。食品に係る科学技術を取り扱う本学会の重要性は、今後ともますます高まっていくことは間違いありません。
本大会での、食品の科学技術に係る最新の情報の交換、研究者・技術者の交流は、人類の将来の持続的発展に貢献する、極めて重要なイベントであり、この大会の運営にかかわることは、私自身にとっても大きな喜びです。
会場となる日本大学生物資源科学部(湘南キャンパス)は、湘南の海も近く、アフターファイブには、江ノ島、鎌倉などの観光を楽しむこともできるという条件にも恵まれています。ただ、非常に暑い時期の開催となりますので、ぜひともクール・ビズでご参加くださいますようお願い申し上げます。
最後になりますが、日本食品科学工学会 第72回大会と学術交流会への沢山の皆様のご参加をお待ちしますとともに、本大会に参加される産官学の研究者、技術者の皆様、中でも次代を担う若い研究者にとって意義深く実りある交流の場となることを祈念いたしております。