講演情報
[2Kp02]高度α化澱粉の添加による小麦粉焼成品の硬化抑制作用の解析
*櫻井 海音1、木元 絵梨1、松村 康生3、菊池 拓実1、丸田 草太1、佐藤 開2、谷 史人1、松宮 健太郎1 (1. 京都大学大学院農学研究科、2. (株)日清製粉グループ本社、3. 京都大学生存研)
キーワード:
澱粉、硬化、小麦、糊化
【目的】 小麦粉二次加工品は加熱調理後に冷蔵保存されることで硬化する.この硬化は,これまでの研究により,食品添加物を使わずとも,α化澱粉のような 物理的処理で改変した小麦澱粉の添加によって抑制できることが示されている.α化澱粉は可溶性画分と不溶性画分に分けられるが,本研究では,どちらの画分が硬化抑制能に寄与するのか明らかにすることを目的とする.また,硬化抑制能のあった画分中の澱粉の分子的特徴を解析する.
【方法】 α化の処理強度が異なる小麦澱粉懸濁液を遠心分離により不溶性画分と可溶性画分に分け,それぞれの画分について分画直後と一定時間冷蔵保存したものを調製した.これらを小麦粉生地に添加して焼成した後, 破断試験によりその弾性率を測定することで硬さを評価し,冷蔵前後の硬さの増加の減少度を硬化抑制能とした.また,可溶性画分の冷蔵保存下における経時的変化を観察した.さらに,可溶性画分中の澱粉分子の構造を光散乱法を用いて調べた.
【結果と考察】 小麦澱粉懸濁液を遠心分離した結果,α化の処理強度が大きいほど澱粉粒子が沈降しにくく,澱粉分子の水和度が高いことが示唆された.各画分を小麦粉生地に添加すると,不溶性画分の場合には,硬化抑制効果はほとんど観察されなかった.一方で,可溶性画分を添加した生地では冷蔵後の硬化が著しく抑制された.このことから,α化澱粉による硬化抑制には可溶性澱粉が主に関わっていることが明らかとなった.一定時間冷蔵保存した可溶性画分を生地に添加した実験では,α化の処理強度が大きいほど可溶性画分の機能性を維持しやすいことがわかった.さらに,可溶性画分はα化の処理強度が大きいほど冷蔵中の析出が起こりにくくなっていることが示された.これらの違いには澱粉–脂質複合体の解離が関与している可能性がある.また,可溶性画分中の澱粉分子の構造を光散乱法により解析した.
【方法】 α化の処理強度が異なる小麦澱粉懸濁液を遠心分離により不溶性画分と可溶性画分に分け,それぞれの画分について分画直後と一定時間冷蔵保存したものを調製した.これらを小麦粉生地に添加して焼成した後, 破断試験によりその弾性率を測定することで硬さを評価し,冷蔵前後の硬さの増加の減少度を硬化抑制能とした.また,可溶性画分の冷蔵保存下における経時的変化を観察した.さらに,可溶性画分中の澱粉分子の構造を光散乱法を用いて調べた.
【結果と考察】 小麦澱粉懸濁液を遠心分離した結果,α化の処理強度が大きいほど澱粉粒子が沈降しにくく,澱粉分子の水和度が高いことが示唆された.各画分を小麦粉生地に添加すると,不溶性画分の場合には,硬化抑制効果はほとんど観察されなかった.一方で,可溶性画分を添加した生地では冷蔵後の硬化が著しく抑制された.このことから,α化澱粉による硬化抑制には可溶性澱粉が主に関わっていることが明らかとなった.一定時間冷蔵保存した可溶性画分を生地に添加した実験では,α化の処理強度が大きいほど可溶性画分の機能性を維持しやすいことがわかった.さらに,可溶性画分はα化の処理強度が大きいほど冷蔵中の析出が起こりにくくなっていることが示された.これらの違いには澱粉–脂質複合体の解離が関与している可能性がある.また,可溶性画分中の澱粉分子の構造を光散乱法により解析した.
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