講演情報

[P020]チキソトロピーを利用した食品比色分析用アルギン酸ゲル材料の開発

*辻本 千織1、成田 千紗1、宗 伸明1,2 (1. 佐賀大・農、2. 鹿児島大・院・連農)
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キーワード:

アルギン酸ゲル、チキソトロピー、比色分析

【目的】
 比色分析法は,食品分野を含め,様々な分野で使用される有用な分析法である.我々の研究グループでは,比色分析応用が可能なゲル材料の開発を行ってきたが,その中で,当該ゲル材料の性能向上を図る上において,ゲルの均一性が重要な因子であることを確認した.そこで,本研究においては,チキソトロピーを利用することで,食品比色分析のための高均一性を有するアルギン酸ゲル材料の開発について検討を行った.

【方法】
 アルギン酸ナトリウム,グルコースオキシダーゼ(GOx),西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP),及びグアイアコールを含む溶液を調製し,この高速攪拌下においてカルシウム源を添加後,静置することで,高均一性グルコース比色分析用アルギン酸ゲル材料の作製を行った.同様の手法で,1,1-Diphenyl-2-picrylhydrazyl Free Radical(DPPH)を含有した高均一性抗酸化能比色分析用アルギン酸ゲル材料の作製を行った.得られた二種類のゲル材料の比色分析能について,検討を行った.

【結果】
 アルギン酸ナトリウムのチキソトロピー性を利用し,アルギン酸ナトリウム溶液の高速攪拌下でカルシウム源を添加し,その後静置することでゲルを形成させることにより,均一性の高いアルギン酸ゲルを得ることに成功した.この手法で作成した高均一性グルコース比色分析用ゲル材料にグルコースを添加した場合,添加したグルコース濃度に依存した吸光度(A405)の増大が観測された.また,フルクトース,ガラクトース,マルトース,スクロースを添加した場合,A405値の大きな変化は観測されず,本ゲル材料がグルコース検出能と選択性を有していることを確認できた.一方,同様の手法で作成したDPPHを含有した高均一性アルギン酸ゲル材料にアスコルビン酸ナトリウムを添加したところ,添加に伴いDPPH由来の紫色の退色が確認され,本ゲル材料の抗酸化能比色分析用材料としての適用可能性が示された.

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