講演情報

[P026]バタバタ茶の発酵に伴う各種成分および微生物叢の変化

*笠原 帆乃佳1,2、榎本 俊樹2、笹木 哲也3、小栁 喬1 (1. 石川県立大・院、2. 北陸学院大、3. 石川県工業試験場)
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キーワード:

バタバタ茶、後発酵茶、菌叢解析、成分と機能性、香気成分

【目的】
 富山県朝日町ではバタバタ茶と呼ばれる後発酵茶が存在する.バタバタ茶は微生物の発酵によってつくられる後発酵茶の一種であり,約30日間発酵させて製造される.発酵期間中,蒸した茶葉を室に入れて発酵させ,発酵熱を一定に保つように茶葉を室から出して冷まし,再度室に移す切り返しを行う.この過程で各種成分や微生物叢などが大きく変化していると考えられるが,発酵に伴う経時的変化については報告されていない.そこで,製造者より,異なる発酵段階において経時的に採取したサンプルを入手し,微生物叢と各種成分について評価を行った.

【方法】
 遊離アミノ酸,有機酸,カテキン類についてはそれぞれアミノ酸分析計、イオンクロマト、LC-MSにより測定した.香気成分はGC/MS/Oで評価を行った.微生物叢解析では生菌数の測定,および抽出したDNAのシーケンスを実施し,微生物の同定を行った.ACE阻害活性およびα-グルコシダーゼ阻害活性は,市販測定キットにより評価した.

【結果】
 バタバタ茶由来の微生物の生菌数について検討した結果,茶葉を蒸すことによって減少し,その後,約1ヶ月間の発酵で著しく増加した.しかし、製造の最終工程である天日乾燥により減少した.微生物の同定結果は,生の茶葉では11種,蒸した後の茶葉で3種,発酵中の茶葉で4種,発酵後の茶葉で8種,乾燥後の茶葉には4種が同定された.乾燥耐性の高いAspergillusがどの過程においても確認された.また,乾燥後も好気性芽胞菌であるBacillusPaenibacillusが残存することから,バタバタ茶の製造に特異的な切り返しの作業によって好気発酵が促進され,バタバタ茶の発酵菌叢の特徴が生菌の存在にも反映されていることが明らかとなった.
 ACE阻害活性は,茶葉の発酵が進むにつれて減少する傾向がみられた.また,経時的なα-グルコシダーゼ阻害活性,遊離アミノ酸,有機酸,カテキン類,香気成分などの変化についても検討した.

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