講演情報

[P044]NE-4C細胞でのアミロイドβ(1-42)誘導神経毒性に対するTyr-Proの保護作用の検討

*市場 優香1、Cheng Lihong2、江崎 菜々1、松井 利郎2 (1. 九大・院・生資環、2. 九大・院・農)
PDFダウンロードPDFダウンロード

キーワード:

Tyr-Pro (YP)、アミロイドβ、NE-4C

【目的】当研究室では脳移行ペプチドTyr-Pro(YP)がマウス脳実質に蓄積し1), 長期経口摂取によりマウスの認知機能が改善することを解明してきた2). そこで本研究では, YPの当該作用がアミロイドβ(1-42)(Aβ)神経毒性からの保護によると仮説を立て, マウス脳由来神経幹細胞NE-4CでのAβによる神経毒性の誘導とYPによる保護作用を評価した.
【方法】NE-4Cはレチノイン酸により神経細胞に分化誘導した. Aβ毒性誘導の評価系構築のため, 添加時期の検討としてvehicle群, 分化誘導時を起点にDay0, 2, 4でのAβ添加群を設け, Day5に細胞生存率測定および神経分化マーカーβ3-tubulinの免疫染色を行った. 濃度検討としてDay2にAβ 0〜10 µM添加群を設け, Day4に細胞生存率測定を行った. 次いで確立した毒性誘導条件でのYPの保護作用評価として, vehicle群, Aβ, Aβ+YP 20 μMおよびAβ+PY 20 μM共添加群を設け, 細胞生存率を測定した後タンパク質抽出を行い, 各種タンパク質発現量をWesシステムにて測定した.
【結果】Day2にAβ 10 µM添加がvehicle群と比較し生存率が有意に低下し, かつ神経分化が認められたことから本条件を毒性誘導条件とした. YPの保護作用評価の結果, Aβ添加群と比較しAβ+YP共添加群の生存率の有意な回復が認められ, これは配列特異的であった. タンパク質発現量測定の結果, Aβ産生に関わるβ-secretase1(BACE1)の発現量はvehicle群と比べYP添加による有意な低下が認められた. 以上より, YPはBACE1の発現低下を介したAβ誘導神経毒性からの保護作用を有することが示唆された.

1) Cheng L. et al. Sci. Rep. 13, 16908 (2023)
2) Li X. et al. npj Sci. Food 8, 114 (2024)

コメント

コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン