講演情報

[P053]ローズマリー精油抽出残渣エキスの抗高尿酸血症作用

*田村 羽乃耶1、長澤 尚晟2、衛藤 未侑2、小山 彩桜1、奥津 美月1、山野 亜紀3、禹 済泰3、渡辺 章夫1,2 (1. 十文字学園女子大・人間生活、2. 十文字学園女子大・院・人間生活、3. 中部大・応用生物)
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ローズマリー、抗高尿酸血症

【目的】近年,国内で増加傾向にある生活習慣病の1つに痛風がある.令和4年度の厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると,痛風患者は130万人にのぼると報告されており,60~79歳の男性が多くの割合を占めている.血中の尿酸値が7.0 mg/dLを超える高尿酸血症の状態が続くことで,痛風発症のリスクが高まる.ローズマリーはシソ科の常緑低木植物で,先端部の花や葉から水蒸気蒸留を用いて精油を抽出することができるが,精油抽出残渣の多くは廃棄されている.本研究では,ローズマリー精油抽出残渣エキス(RME)の尿酸産生に与える影響を検討することを目的とした.

【方法】精油抽出後のローズマリーを75%エタノールで4日間浸漬抽出した.濃縮物を蒸留水で洗浄し温風乾燥させることでRMEを作製した.このRMEを用いて各種細胞実験及び動物実験を行った.マウスAML12肝細胞に尿酸前駆体であるイノシンとグアノシンを添加後,RMEを作用させ,4時間後の培養上清中の尿酸量を測定した.また,マウス3T3-L1前駆脂肪細胞を成熟脂肪細胞に分化誘導し,AML12肝細胞と同様に実験を行った.高尿酸血症モデル動物を用いた検討では,5週齢の雄性ICR系マウスに連日4日間のRME経口投与後,尿酸前駆体であるイノシン酸とグアニル酸の腹腔内投与を行い,1時間後の血中尿酸値と尿中尿酸値をLC-MSを用いて定量した.

【結果】AML12肝細胞および3T3-L1成熟脂肪細胞において,RMEは尿酸前駆体添加によって誘導された尿酸値の上昇を濃度依存的に抑制した.高尿酸血症モデル動物において,RMEは尿酸前駆体添加によって誘導された血中および尿中尿酸値の上昇を抑制した.これらの結果からRMEは高尿酸血症を予防・改善する可能性が示唆された.また,RMEの成分分析をしたところ,ジテルペノイド類(Carnosol,12-Methoxycarnosic acidなど)を含有しており,作用成分である可能性が考えられた.今後は,RMEおよびジテルペノイド類が尿酸産生および尿酸排泄に与えた作用機構を遺伝子および分子レベルで解析していく予定である.

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