講演情報

[P082]乳タンパク質原料のW/O/Wエマルション化による嗜好性向上に関する研究

*木村 優紀1、Ibrahim Maamoun2、椿 俊太郎2、越膳 浩3、井倉 則之2 (1. 九大・院・生資環、2. 九大・院・農、3. (株)明治)
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キーワード:

W/O/Wエマルション、乳タンパク質

【目的】
 タンパク質摂取の重要性の認知やスポーツ人口の増加により、最近10年間で、タンパク質を高濃度に含む食品(プロテイン粉末や飲料など)の国内市場は4倍以上に上昇しており、タンパク質を手軽に補給できる食品が注目されている。しかし、タンパク質を高濃度に含む食品では、タンパク質原料由来の風味が増加することによる嗜好性の低下が生じるため、その改善が課題となっている。一方、W/O/W(ダブル)エマルションでは、水中油滴型(O/W)エマルションの油滴内部に、水滴(内水相)を分散させており、親水性・疎水性の両成分を内包できるため、生理活性成分のカプセル化や風味成分のマスキングに応用できる。そのため、内水相に高濃度のタンパク質水溶液を使用してダブルエマルションを調製することで、タンパク質原料由来の風味を抑制し、食品の嗜好性や物性を向上できる可能性がある。本研究では、乳タンパク質原料を使用したダブルエマルションやO/Wエマルションを調製し、これらエマルションの特性を評価、検証することを目的とした。
【方法】
 乳タンパク質原料として、ホエイタンパク質濃縮物(WPC)を使用し、WPCを12重量%含むダブルエマルション、O/Wエマルション及び水溶液を調製した。各エマルションは、超音波ホモジナイザー及びプレミックス膜乳化法を用いて作製した。そして、顕微鏡観察及び液滴径分布測定により、ダブルエマルションの形成を確認し、GC-MSによりこれらエマルションと水溶液の香気成分を分析した。

【結果】
 顕微鏡観察及び液滴径分布測定の結果から、内水相にWPCを高濃度で含むダブルエマルションの形成を確認した。そして、香気成分分析の結果から、ダブルエマルションでは、O/Wエマルションや水溶液と比較してDimethyl disulfide(DMDS)などの乳タンパク質由来の香気成分の放出が抑制された。以上の結果から、WPCを使用しダブルエマルションを調製することで、食品の嗜好性を向上できる可能性が示された。

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