講演情報

[P089]高硬度加熱ゲルを有するムクナ豆酸可溶性タンパク質(MAWP)の加熱ゲル化時のpHの影響

*伊藤 あかり1、岡 大貴2、小山 翔大2、辻井 良政2 (1. 東京農大・院・農化、2. 東京農大・応生・農化)
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キーワード:

プラントベースミート、ムクナ豆、タンパク質、加熱ゲル

【目的】プラントベースミートには加熱凝固性を持つ大豆タンパク質(SPI)やエンドウ豆タンパク質(PPI)などが利用されている. しかし, これらの加熱凝固性は動物性タンパク質に劣っているため, 加熱ゲル強度の向上が図られている. 演者らは, ムクナ豆(八升豆)から分離したタンパク質(MPI)がSPIやPPIよりも高い加熱ゲル強度を示すことを明らかにした1). また, MPI抽出時に得られる酸可溶性タンパク質(MAWP)はさらに高い加熱ゲル強度を示すことを新たに見出した. 本研究では, MAWPの加熱時のpHがゲル強度に与える影響について検討した.
【方法】ムクナ豆を水に浸漬後, 種皮を取り除き, 膨潤した豆に対して10倍量の0.2% (v/v) 酢酸を加えMAWPを抽出した. MAWPをpH 4.0 ~ 8.0に調整後, 60 mg/mL, 100℃, 30分にて加熱ゲルを調製した. 各ゲルの硬さは15%圧縮時の荷重から求めた. また, 各ゲルを水, 50 mM Tris-HCl buffer (pH 7.6), 1% SDS, 1% SDS (50 mM DTT含む) にて順次溶解させ, 各画分で得られたタンパク質を定量し, SDS-PAGEにてタンパク質組成を解析した.
【結果】各pHで加熱ゲルを調製した結果, pH 8.0 および 7.0はゾル状態であったが, pH 6.0以下ではゲル形成が確認され, pHの低下に伴いゲル強度が増加しpH 4.0 が最も高いゲル強度を示した. 各溶媒にてゲルを溶解させたところ, pHの低下に伴い水溶性画分の溶出量が減少し, SDS画分の溶出量が増加した. また, 高いゲル強度を示すpH 4.0に関しては, ゲル形成が確認された pH 5.0 および6.0と比較してSDS画分の溶出量が顕著に増加した. 一方, DTT画分の溶出量は有意に少ないことから, 強度の高い加熱ゲルの形成にはタンパク質間の疎水性相互作用が優位に働いていることが示唆された.
1)日本農芸化学会2024年度大会

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