講演情報
[3Aa09]タンパク質ゲルの物性改変効果に優れたオリーブ葉ポリフェノールOleaceinの作用機序と応用性の検証
*赤澤 隆志1、田名部 亜友2 (1. 新潟大学、2. 宮城大・食産業)
キーワード:
テクスチャー、タンパク質ゲル、ポリフェノール、架橋剤
【目的】オリーブ葉ポリフェノールOleacein(Ole)はタンパク質を架橋する働きをもち,タンパク質ゲルの機械強度を向上することを見出した.また,Oleの物性改変作用は,既存の食品グレードの架橋剤Genipinよりも強く,新規物性改良剤としての有用性を明らかにしてきた.本研究では,Oleのタンパク質架橋作用がどのようにしてゲルの機械強度を向上するのかを解析した.また,Oleの応用性を探るため,調味料を添加したゲルへの添加効果を解析した.
【方法】Oleとタンパク質の架橋構造を探るため,グリシンとの反応物をLC-MS/MS分析に供した.Oleがタンパク質間の相互作用に及ぼす影響を解析するため,卵白とOleの混合液をBlue Native(BN)-PAGEに供した.タンパク質の熱変性への影響を示差走査熱量計(DSC)を用いて解析した.調味料添加ゲルへのOleの添加効果は,食塩(0.5~2%)又はショ糖(2.5~10%)を添加した卵白ゲルを用いて解析した.
【結果】LC-MS/MS分析から,Oleはアミノ基とイミンまたはマイケル付加体を形成することで,タンパク質を架橋することが示された.Oleの架橋作用がどのように物性を改変したのかを明らかにするため,ゲル形成に及ぼす影響を解析した.BN-PAGEより,Oleを卵白に添加すると,加熱前の室温下(25℃)において可溶性凝集体が形成した.卵白ゲルでは,可溶性凝集体の形成はゲルネットワークを緻密にすることが知られており,Ole添加ゲルにおいても可溶性凝集体の形成がゲル物性に影響したことが考えられた.DSC測定から,Oleは卵白タンパク質の変性のエンタルピーを減少させた.このことから,Oleは加熱によるタンパク質の変性を促進し、それによってタンパク質間の結合を強化した可能性が示された.以上の結果から,Oleの物性改変効果には可溶性凝集体の形成及び変性エンタルピーの減少が関与していることが示唆された.Oleは食塩及びショ糖添加卵白ゲルにおいても,破断強度を向上したことから,様々な加工品の物性改良に応用できることが示された.
【方法】Oleとタンパク質の架橋構造を探るため,グリシンとの反応物をLC-MS/MS分析に供した.Oleがタンパク質間の相互作用に及ぼす影響を解析するため,卵白とOleの混合液をBlue Native(BN)-PAGEに供した.タンパク質の熱変性への影響を示差走査熱量計(DSC)を用いて解析した.調味料添加ゲルへのOleの添加効果は,食塩(0.5~2%)又はショ糖(2.5~10%)を添加した卵白ゲルを用いて解析した.
【結果】LC-MS/MS分析から,Oleはアミノ基とイミンまたはマイケル付加体を形成することで,タンパク質を架橋することが示された.Oleの架橋作用がどのように物性を改変したのかを明らかにするため,ゲル形成に及ぼす影響を解析した.BN-PAGEより,Oleを卵白に添加すると,加熱前の室温下(25℃)において可溶性凝集体が形成した.卵白ゲルでは,可溶性凝集体の形成はゲルネットワークを緻密にすることが知られており,Ole添加ゲルにおいても可溶性凝集体の形成がゲル物性に影響したことが考えられた.DSC測定から,Oleは卵白タンパク質の変性のエンタルピーを減少させた.このことから,Oleは加熱によるタンパク質の変性を促進し、それによってタンパク質間の結合を強化した可能性が示された.以上の結果から,Oleの物性改変効果には可溶性凝集体の形成及び変性エンタルピーの減少が関与していることが示唆された.Oleは食塩及びショ糖添加卵白ゲルにおいても,破断強度を向上したことから,様々な加工品の物性改良に応用できることが示された.
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