講演情報

[3Da08]懸濁結晶法凍結濃縮装置を用いた清酒の濃縮

*森山 洋憲1、下藤 悟1、甫木 嘉朗1、粂野 敦志2、松本 泰典3 (1. 高知県工業技術センター、2. 土佐鶴酒造株式会社、3. 高知工科大学)
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キーワード:

凍結濃縮、HPLC、LC-MS

【目的】我々はこれまでに多品種少量生産に適した懸濁結晶法による凍結濃縮装置の開発を検討してきた.種々の液体食品を用いた各濃縮試験によって,本装置がそれら試料の濃縮に有効であることを確認した.本報では清酒の濃縮を実施し,官能評価機器等を用いて濃縮清酒の各種成分も分析することにより,その特性を調べることにした.
【方法】供試品として土佐鶴酒造(株)(高知県安田町)から提供された清酒を用いた.高知工科大学の凍結濃縮装置を用いて,1時間又は2時間の濃縮試験を行った.濃縮前の清酒,1時間又は2時間の濃縮品を適宜調製し,各種分析に供した.HPLC装置を用いて遊離アミノ酸を分析した.LC-MSシステムを用いて遊離糖,ジペプチド,有機酸を解析した.味覚センサー及び電子嗅覚システムによる風味評価も行った.
【結果】凍結濃縮された清酒のエタノール濃度は濃縮前のものに比べて高くなり,2時間の濃縮によって約1.5倍になった.酸度,アミノ酸度,エキス分,Brix値も同様に高くなった.HPLC装置を用いて遊離アミノ酸を調べたところ,各成分は濃縮時間に応じて濃度が高くなることが分かった.LC-MSを用いて遊離糖,ジペプチドについても調べたところ同様の結果が得られた.有機酸についても一部の成分を除いて同様の傾向を確認した.エタノール濃度が濃縮前のものと同じになるように濃縮品を希釈し,味覚センサーを用いて評価した.その結果,濃縮品は濃縮前とほぼ同等の味のバランス強度を示していた.電子嗅覚システムによる評価も行ったところ,成分組成の変化は僅かであった.

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