講演情報
[2Gp08]グラファイトシート支援レーザー脱離イオン化質量分析法と機械学習を併用したしょうゆ保存温度予測アルゴリズムの構築
*古志 真理子1、井手 晴菜1、劉 卓非1、有馬 継士郎1、大野 直土2、今村 美穂2、桑原 涼3、石谷 伸治3、松井 利郎1,4、田中 充1,4 (1. 九大・院・生資環、2. キッコーマン(株)研究開発本部、3. パナソニックホールディングス(株)、4. 九大・院・農)
キーワード:
グラファイトシート、レーザー脱離イオン化質量分析法、しょうゆ、食品品質
【目的】当研究室ではこれまでに前処理不要で食品をそのまま分析可能なグラファイトシート支援レーザー脱離イオン化質量分析(LDI-MS)法を開発し, 本法が低分子化合物のイオン化に有用であることを示してきた(1). そこで本研究では, グラファイトシート支援LDI-MS 法を用いて, 食品品質管理における有用性を実証するため, しょうゆの保存温度の評価・予測の可否を検討した.
【方法】本研究では市販のしょうゆを用い, 活栓付きガラス試験管(50 mL/50 mL容器)に封入後, 4-60℃条件下で6日間保存したものを分析対象とした. ITOコートガラスに導電性アルミテープを用いてグラファイトシートを貼付後, しょうゆ試料(1,000倍希釈液, 内標準:[13C6]グルコース, [13C5,15N1] グルタミン酸, 各終濃度 0.1 mmol/L)を0.5 µL滴下・風乾し, LDI-MS分析に供した.
【結果】保存温度の異なるしょうゆを分析対象とし, グラファイトシート支援LDI-MSに供したところ, 正・負両イオンモードにて合計541本のMSシグナル(S/N>3)が得られた. このMS スペクトルから保存温度を目的変数として重み付け可能な重回帰分析に供し, 予測アルゴリズムの妥当性を評価した結果, 実際の保存温度に対する予測精度は, 決定係数R2CV=0.985および平均二乗誤差MSE=27.5を示し, 約5℃の精度で保存温度を推定可能であることが示された. Volcanoプロット(Fold Change >3, p< 1.0×10⁻⁵)により特徴的なMSシグナルを26個まで絞ってもなおその予測は同程度の妥当性を有したことから, これらMSシグナルが保存温度の予測に寄与の高い因子であることが示唆された.以上のことから, グラファイトシート支援LDI-MS法と機械学習の併用によりしょうゆをはじめとする食品品質の評価・予測が可能であることが示された.
(1)Liu et al.; ACS Omega., 2024, 9 (25), 27739-27747
【方法】本研究では市販のしょうゆを用い, 活栓付きガラス試験管(50 mL/50 mL容器)に封入後, 4-60℃条件下で6日間保存したものを分析対象とした. ITOコートガラスに導電性アルミテープを用いてグラファイトシートを貼付後, しょうゆ試料(1,000倍希釈液, 内標準:[13C6]グルコース, [13C5,15N1] グルタミン酸, 各終濃度 0.1 mmol/L)を0.5 µL滴下・風乾し, LDI-MS分析に供した.
【結果】保存温度の異なるしょうゆを分析対象とし, グラファイトシート支援LDI-MSに供したところ, 正・負両イオンモードにて合計541本のMSシグナル(S/N>3)が得られた. このMS スペクトルから保存温度を目的変数として重み付け可能な重回帰分析に供し, 予測アルゴリズムの妥当性を評価した結果, 実際の保存温度に対する予測精度は, 決定係数R2CV=0.985および平均二乗誤差MSE=27.5を示し, 約5℃の精度で保存温度を推定可能であることが示された. Volcanoプロット(Fold Change >3, p< 1.0×10⁻⁵)により特徴的なMSシグナルを26個まで絞ってもなおその予測は同程度の妥当性を有したことから, これらMSシグナルが保存温度の予測に寄与の高い因子であることが示唆された.以上のことから, グラファイトシート支援LDI-MS法と機械学習の併用によりしょうゆをはじめとする食品品質の評価・予測が可能であることが示された.
(1)Liu et al.; ACS Omega., 2024, 9 (25), 27739-27747
コメント
コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン
