講演情報

[2Gp09]グラファイトシート支援レーザー脱離-イオン化質量分析法を用いたビール中の網羅的成分分析

*矢羽田 歩1、外山 友美子1、山田 祐樹2、木村 俊輔3、力武 知嗣1、桑原 涼4、石谷 伸治4、田中 充1,5、松井 利郎1,5 (1. 九大・五感応用デバイス研開セ、2. 九大・基幹教育院、3. 中村学園大、4. パナソニックホールディングス(株)、5. 九大・院・農)
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キーワード:

グラファイトシート、レーザー脱離イオン化、質量分析、ビール

【目的】飲料製品の品質評価は,官能評価や特定成分の定量分析に依存しており,評価者の主観や予期せぬ変化への対応に課題がある.これら課題に対応するためには,風味に寄与する低分子化合物を網羅的に定性・定量し,客観的かつ再現性の高い評価指標を確立する必要がある.他方,当研究でこれまでに開発したグラファイトシート支援-レーザー脱離イオン化質量分析法(LDI-MS)は,有機酸,糖,アミノ酸,苦味成分など風味に関与する化合物を,前処理なしに一斉検出可能な極めて有用な分析法である1.そこで本研究では,グラファイトシート支援-LDI-MS法の食品品質評価法としての有用性検証のため,ビールを対象として取得された成分情報からの製品識別の可否を検証した.【方法】国内で市販されている4種のビールを対象とし,2倍希釈した試料をグラファイトシート上に滴下・乾燥させ,LDI-MSに供した(timsTOF fleX,ネガティブ/ポジティブモード).得られたスペクトルに対し,種々の統計解析手法を適用し,成分群の特徴付けと銘柄分類を試みた.【結果】ビールのLDI-MS分析を実施したところ,2倍希釈サンプルにおいて最も多くのピークが検出され,レーザー照射のみのわずか数秒でポジティブモードでは1600本以上,ネガティブモードでは180本以上が検出された.そこで,得られた成分情報をもとに,判別分析を行ったところ,各ビールに特有の成分群が抽出され,銘柄ごとに明確な分類が可能であることが示された.以上本研究により,グラファイトシート支援LDI-MS法は,ビール中成分を迅速・簡便かつ網羅的に検出可能であり,製品評価や品質管理への応用が可能な有効な食品品質評価法であることが明らかになった. Liu et al. ACS Omega. 2024, 9 (25), 27739-27747

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