講演情報
[2Hp07]レトルト殺菌に伴う鰹だしの香気バランス変化
*笹井 実佐1、湯浅 佳奈1 (1. (公財)東洋食品研究所)
キーワード:
レトルト殺菌、鰹だし、香気分析
【目的】鰹や昆布から調製される和風だしは和食に欠かせない食材として古くから用いられている。また、離乳食や減塩食など薄味に調味される食品では、だしは塩味を補う食材として推奨されており、市販の食品では、携帯性や保存性の観点から加圧加熱殺菌(レトルト殺菌)が施されることが多い。この殺菌により風味に変化が生じることは既知であるが、その変化をもたらす成分を明らかにした例は少ない。そこで本研究では和風だしの一種である鰹だしの香気に着目し、殺菌が香気に及ぼす影響を調査した。
【方法】イオン交換水と2.5%相当の市販鰹節から鰹だしを調製し、アルミパウチに封入後、121℃で40分相当の熱を加えてレトルト殺菌した。殺菌前後の試料を塩析し、大容量ヘッドスペース法により気相中の成分を捕集および濃縮してGC-O/FPD/MSにより分析した。Aroma Extract Dilution Analysis(AEDA)法を応用し、試料を超純水により段階的に希釈して匂い嗅ぎ分析を行い、匂いを感じられなくなる直前の希釈倍率であるFlavor Dilution Factor(FD値)を求めた。
【結果】匂い嗅ぎ分析の結果、殺菌前よりも殺菌後においてFD値が高い成分が増加したことが示された。このことは、香気への寄与が高い成分が増加したことを示し、それに伴い香気のバランスが変化していると考えられた。またFD値が高い成分は、硫黄系の香り、甘い香り、コンソメ様の香りなどを示した。一方で、これらの成分は殺菌前後のマスクロマトグラムから求めたピーク面積値の比較において有意に増加した成分とは必ずしも一致しなかった。以上のことから、殺菌による鰹だしの香気変化は、気相中の成分量の増減だけではなく、FD値が高い成分の増加に伴う香気バランスの変化も要因であると考えられた。
【方法】イオン交換水と2.5%相当の市販鰹節から鰹だしを調製し、アルミパウチに封入後、121℃で40分相当の熱を加えてレトルト殺菌した。殺菌前後の試料を塩析し、大容量ヘッドスペース法により気相中の成分を捕集および濃縮してGC-O/FPD/MSにより分析した。Aroma Extract Dilution Analysis(AEDA)法を応用し、試料を超純水により段階的に希釈して匂い嗅ぎ分析を行い、匂いを感じられなくなる直前の希釈倍率であるFlavor Dilution Factor(FD値)を求めた。
【結果】匂い嗅ぎ分析の結果、殺菌前よりも殺菌後においてFD値が高い成分が増加したことが示された。このことは、香気への寄与が高い成分が増加したことを示し、それに伴い香気のバランスが変化していると考えられた。またFD値が高い成分は、硫黄系の香り、甘い香り、コンソメ様の香りなどを示した。一方で、これらの成分は殺菌前後のマスクロマトグラムから求めたピーク面積値の比較において有意に増加した成分とは必ずしも一致しなかった。以上のことから、殺菌による鰹だしの香気変化は、気相中の成分量の増減だけではなく、FD値が高い成分の増加に伴う香気バランスの変化も要因であると考えられた。
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