講演情報

[2Jp07]濃厚固液分散系のレオロジー特性と咀嚼特性評価への応用

*蛯澤 由梨1、宮本 莉緒奈1、石川 大太郎1、藤井 智幸1 (1. 東北大・院・農)
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キーワード:

咀嚼、嚥下、食塊、レオロジー特性

【目的】固体食品は口腔内に入ると咀嚼・破砕されると同時に唾液と混合され,濃厚固液分散系である食塊が形成される.濃厚固液分散系のレオロジー特性はその体系化が十分ではない.本研究では濃厚固液分散系の物性を評価し,咀嚼特性に繋がる食品分類について食品学的に検討した.【方法】市販の固体食品18品目を固相素材として選んだ.固相素材を10 mm角の立方体に成形し,クリープメーターRE2-3305s(㈱山電)を用いて圧縮速度を1 mm/sに設定して圧縮試験を行った.得られた応力-ひずみ曲線からヤング率,破断応力,破断ひずみおよび破断エネルギーを求めた.濃厚固液分散系試料は,固相素材を篩(目開き6.7 mm,東京スクリーン㈱)により破砕し,純水を加えて調製した.調製した濃厚固液分散系試料の損失弾性率G’’をレオログラフゾル(振幅 ±50 µm,振動数 3 Hz,㈱東洋精機)を用いて25 ℃で測定した.併せて,破砕物の顕微鏡写真から粒子径分布を測定した.【結果】濃厚固液分散系試料のG’’はべき乗則(G’’=KsWm Ksは比例係数,Wは固相重量分率,mは非線形性指数)によって良好に記述された.従ってKsが食塊流動性,mが唾液崩壊性の指標となり,m > 1では唾液崩壊性が高いと考えられた.また,破砕物が形成されるまでに要する破砕仕事量を比表面積の増分ΔSで除して得られるパラメータは表面増加に必要なエネルギーであり,咀嚼崩壊性の指標となると思われた.そこで破砕仕事量が破断エネルギーに比例すると仮定し,破断エネルギーEΔSで除した値をみかけの破砕表面エネルギーと定義した.するとみかけの破砕表面エネルギーが他の物性値と比べて相対的に大きい食品が咀嚼困難な食品である傾向が認められた.このことから,みかけの破砕表面エネルギーとmを用いて食品の咀嚼特性を分類・評価することができる可能性が示唆された.

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