講演情報

[P048]βカリオフィレンの吸入はニコチン誘導性血管変性に対して保護効果を示す

*東原 真代1、須見 友子1、森山 達哉1,2、財満 信宏1,2 (1. 近畿大学大学院、2. 近大アグリ技研)
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キーワード:

β-カリオフィレン、血管変性、香気成分

【目的】血管変性は、環境因子によって血管壁の構成成分が変性する事で引き起こされる。環境因子の中でも喫煙は大きなリスクファクターである。喫煙者は禁煙をすることで予防が可能だが、副流煙は予防法が存在しない。そこで、副流煙を防ぐ方法として、煙と同じように漂う香気成分βカリオフィレン(BCP)に着目した。BCPは香辛料に含まれる精油成分で、経口投与により抗炎症作用や抗酸化作用など、多くの生理活性を示すことが報告されている。我々は以前、吸入したBCPがマウスの血清や臓器に移行し、肝臓の代謝物に影響を及ぼすことを報告した。この結果は、吸入においても生理活性を有することを示している。本研究では、BCP吸入がニコチン誘導性血管変性にどのような影響を及ぼすのか評価した。【方法】①ddyマウスを順化後、マウスにニコチン摂取および週3回のBCP吸入を開始し、2週間後に解剖を行い、腹部大動脈と胸部大動脈を回収した。得られたサンプルで病理解析と血管引張破断試験を行った。②ddyマウスを順化後、マウスにニコチン摂取を2週間摂取させて血管変性を誘発した。その後ニコチン摂取と週3回BCP吸入を2週間行ったのちに解剖を行い、腹部大動脈を回収した。得られたサンプルで病理解析を行った。【結果】①ニコチン投与群では、血管線維の変性と弾性線維を分解する酵素であるMMP-2の増加が確認された。これらはBCP吸入で抑制された。また、ニコチンによって起こる力学的な血管の硬化もBCP吸入で抑制した。②ニコチン摂取で引き起こされた弾性線維の変性とMMP-2の増加をBCP吸入で抑制した。さらに、BCP吸入によって、M2マクロファージマーカーであるCD163の増加が確認された。【考察】BCP吸入がニコチン誘導性血管変性に対し、M2マクロファージに影響を与える経路で保護効果を示すことが示唆された。

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