講演情報

[P050]塩化ナトリウム(NaCl)は卵白アレルゲンOVAの経皮感作を抑制する

*日野 こころ1、山本 将揮1、仲野 蒼真2、財満 信宏1,2,3、森山 達哉1,2,3 (1. 近大院・農・応生化、2. 近大・農・応生化、3. 近大アグリ技研)
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キーワード:

塩化ナトリウム、経皮感作、食物アレルギー、卵白アレルゲン、オボアルブミン

【目的】塩化ナトリウム(NaCl)がアレルギー疾患に影響することが報告されている.また近年,食物アレルギーの主たる感作経路として経皮感作が注目されている.この経皮感作は皮膚バリアの破壊や皮膚での炎症等が関係している. NaClが経皮感作に及ぼす影響に関する研究は見当たらない.そこで本研究では,マウスモデル系を使用し,主要な卵白アレルゲンであるオボアルブミン(OVA)を用いて, ①NaClとOVAの共塗布,②NaCl塗布後のOVAの時間差塗布の2つの条件で実験を行い,NaClがOVAの経皮感作に与える影響を検証した.
【方法】①6週齢の雌性Balb/cマウスを純水群と塩水群の2群に分け,純水群にはOVAを純水に溶解した溶液を,塩水群にはOVAを5% NaClに溶解した溶液を塗布した.②同マウスを純水対照群,純水OVA群,塩水対照群,塩水OVA群の4群に分け,純水群には純水を,塩水群には5% NaClを塗布し,3時間後に対照群には純水を,感作群にはOVA溶液(純水)を塗布した.いずれの場合も皮膚バリア破壊処置として週1回,背部の剃毛部にテープストリッピングと5%SDSの塗布を行った.解析では,ELISA等を用いて血清中のOVA特異的抗体の検出を行った.さらに皮膚抽出液を用いて経皮感作に影響を及ぼす2つのサイトカイン(TSLP,TARC)量を測定した.
【結果】実験①:処置3週目の血清を用い,OVA固相化ELISAを行ったところ,純水群と比較して塩水群がOVA特異的IgG1,IgEレベルともに有意な低値を示した.また実験②において,純水/塩水塗布後3時間での洗浄を行わない場合は,実験①と類似の結果が得られた.
現在,純水/塩水塗布後3時間に皮膚を洗浄した場合の実験を行っており,NaClの経皮感作抑制機序について検討を進めている(本研究はソルト・サイエンス研究財団からの研究助成を受けた).

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