講演情報
[P079]ジャガイモの電気パルス処理におけるナノ秒とマイクロ秒の比較
*大神 遼生1、萩元 清平1、勝木 淳2 (1. 熊本大学大学院、2. 熊本大学)
キーワード:
パルス電界、非加熱処理、植物細胞、食品応用、膜透過性
目的
パルス電界(PEF)は,物理的かつ非加熱的に細胞膜を易透過できることから、非加熱食品加工法として殺菌,成分抽出,乾燥促進,食感制御などへの利用に関心が高まっている.PEF処理の操作因子は電界強度,パルス幅,印加回数である.従来,細胞膜の易透化にはμs〜msのPEFが効果的とされ,比較的小さい電界でよいという装置構成上の利点もあり、一部の食品加工で利用されはじめている.一方,nsPEFの細胞への効果はよくわかっておらず、利用は限られる.Gintautas Saulisらの動物細胞を用いた研究において,μsPEFでは,msPEFに比べて,小さい孔が多数形成されることが示された.このことは,PEF処理によって膜を介して輸送される物質をパルス幅で制御できる可能性を示唆する.本研究では,nsPEFの植物組織への作用と効果を明らかにして非加熱食品加工法としての可能性を模索するため,植物の例としてジャガイモを対象とし,パルス幅が100 nsから10 μsのPEFについて、ジャガイモ組織への物理効果とその後に生じる物質輸送を比較した.
方法
インピーダンスアナライザを用いてジャガイモ組織のキャパシタンスおよびコンダクタンスを測定し,組織内電界分布の数値計算と併せて,PEFのジャガイモ組織への物理作用と効果について解析した.また,PEF処理後に外液に流出する物質をHPLCを用いて分析し,膜を介した物質輸送特性について解析した.さらに,ジャガイモの乾燥速度を測定し,組織内での水分拡散性を解析した.
結果
ジャガイモ組織内の膜透過性,流出物質の大きさと量,乾燥速度はいずれも,PEFのエネルギーのみならずパルス幅に依存して大きく変化した.一連の結果は,PEFのパルス幅を適当に選ぶことによって,細胞膜を透過する分子の大きさや水分移動を制御可能であること示す.
パルス電界(PEF)は,物理的かつ非加熱的に細胞膜を易透過できることから、非加熱食品加工法として殺菌,成分抽出,乾燥促進,食感制御などへの利用に関心が高まっている.PEF処理の操作因子は電界強度,パルス幅,印加回数である.従来,細胞膜の易透化にはμs〜msのPEFが効果的とされ,比較的小さい電界でよいという装置構成上の利点もあり、一部の食品加工で利用されはじめている.一方,nsPEFの細胞への効果はよくわかっておらず、利用は限られる.Gintautas Saulisらの動物細胞を用いた研究において,μsPEFでは,msPEFに比べて,小さい孔が多数形成されることが示された.このことは,PEF処理によって膜を介して輸送される物質をパルス幅で制御できる可能性を示唆する.本研究では,nsPEFの植物組織への作用と効果を明らかにして非加熱食品加工法としての可能性を模索するため,植物の例としてジャガイモを対象とし,パルス幅が100 nsから10 μsのPEFについて、ジャガイモ組織への物理効果とその後に生じる物質輸送を比較した.
方法
インピーダンスアナライザを用いてジャガイモ組織のキャパシタンスおよびコンダクタンスを測定し,組織内電界分布の数値計算と併せて,PEFのジャガイモ組織への物理作用と効果について解析した.また,PEF処理後に外液に流出する物質をHPLCを用いて分析し,膜を介した物質輸送特性について解析した.さらに,ジャガイモの乾燥速度を測定し,組織内での水分拡散性を解析した.
結果
ジャガイモ組織内の膜透過性,流出物質の大きさと量,乾燥速度はいずれも,PEFのエネルギーのみならずパルス幅に依存して大きく変化した.一連の結果は,PEFのパルス幅を適当に選ぶことによって,細胞膜を透過する分子の大きさや水分移動を制御可能であること示す.
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