講演情報
[P087]冷凍総菜における加熱加工ダイコンの物性の試験方法の確立と変性抑制方法の検討
*前田 萌花1、捨田利 望実2、吉田 匡2、徳田 慎也2、岡 大貴3、野口 智弘4 (1. 東京農業大・院・農化、2. 日清製粉G本社・基礎研、3. 東京農大・応生・農化、4. 東京農大・応生・食加技セ)
キーワード:
冷凍食品、ダイコン、品質劣化
【目的】 冷凍食品には多くの野菜が使用されるが、冷凍により品質が変化する。主な品質変化の例として、ドリップ流出、軟化、スポンジ感の増加などが挙げられる。我々はこれまでに冷凍ニンジンに対し、物性測定法の確立とその抑制法について検討し報告したが、野菜の中でも水分や繊維が多いダイコンは冷凍による変化が現れやすい。そこで本研究では、冷凍ダイコンの物性変化抑制を目的とし、官能評価試験と相関性の高い物性測定試験法の確立とともに冷凍による物性変化の抑制技術の開発を目指した。【方法】 試料ダイコンを成型後、沸騰水浴にて10分茹でた。その後-30℃にて急速凍結したさらに、ポリエチレン製の袋に入れ、加速劣化条件に設定した恒温冷凍庫(-20℃→-3℃→-20℃)または、家庭用冷凍庫(-18℃)で冷凍保管したサンプルを調整した。解凍は5℃にて行い、官能評価と物性測定は室温にて行った。試料の予備加熱は、茹で工程前に55℃で各時間行った。官能評価は、ドリップ感、スポンジ感、硬さを10段階の評点法にて試験し、統計処理は乱塊法を用いて各評価者の感覚の差異を平滑化した。物性測定はクリープメータ(山電社製)を用い、ドリップ感、スポンジ感はブレード(幅 5mm×厚さ 1mm)プランジャーにて破断試験、硬さは円柱(直径 5mm)プランジャーにてクリープ試験を行った。【結果】 ドリップは破断試験によって歪率100%における離水量[%]をドリップ損失率として、官能評価との相関を検討した結果、相関係数0.796(p=0.0002)となり、スポンジ感では破断歪率[%]と官能評価との相関を検討したところ、相関係数0.722(p=0.002)と共に正の相関を示した。また、硬さは官能評価とクリープ試験での60秒の変形量[mm]との間に相関係数-0.814(p=0.0001)と負の相関関係が得られ、測定方法を確立できた。また、軟化抑制を目的として行った予備加熱では、処理時間60分以降でクリープ試験、官能評価ともに有意に軟化が抑制された。一方、スポンジ感、ドリップ損失率においては変性の抑制効果は得られなかった。
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