講演情報

[P104]抗リステリア活性を有する沿岸漂着海藻由来Lactococcus lactis Nagasaki-SU6を用いた牛乳および豆乳の発酵

*岡本 七星1、藤井 彬聖1、中村 綾花1、髙橋 肇1、久田 孝1 (1. 東京海洋大・院)
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キーワード:

ラクトコッカス ラクティス、沿岸環境、抗リステリア、発酵乳、発酵豆乳

【目的】
Listeria monocytogenes (Lm) は乳製品で増殖するリスクが高く食品安全上の問題となっている。また, 豆乳などの植物性代替乳製品ではより速く増殖することが報告されている. 本研究では, 沿岸環境由来 Lactococcus lactis から抗Lm活性を持つ菌株をスクリーニングし, 選抜菌を用いた発酵製品中のLmの挙動を明らかにすることを目的とした.
【方法】
32株の沿岸環境由来 Lc. lactis および代表的なナイシンA産生株 NBRC12007 の抗Lm (Scott A) 活性を Overlay 法で測定した.最も抗菌活性の高い選抜株とLmを牛乳, 豆乳に接種し, 37℃で48 h 培養し, pHおよびLm生菌数を測定した. 次に, 24 h 発酵後の牛乳, 豆乳にLmを接種し,10℃, 2週間保存中のLm生菌数を測定した. 最後に, 選抜菌の全ゲノム配列を解析し, ナイシン関連遺伝子, 糖代謝系, 薬剤耐性・病原性遺伝子の存在を確認した.
【結果】
供試菌株のうち10株が NBRC12007 より高い抗Lm活性(クリアゾーン)を示し, 特に漂着海藻由来の Nagasaki-SU6 は牛乳, 豆乳の発酵性にも優れていた.48 h 発酵中の牛乳,豆乳中のLm菌数は NBRC12007 より Ngasaki-SU6 で抑制された.10℃保存中のLmの増殖は NBRC12007 による発酵でも抑制されたが,Nagasaki-SU6 による発酵ではLm菌数が減少した.全ゲノム解析では Nagasaki-SU6 にナイシンZ関連遺伝子が確認された. スクロースPTS経路遺伝子群は基準株には認められなかったが,Nagasaki-SU6,NBRC12007 は有していた.薬剤耐性・病原性遺伝子数は基準株および NBRC12007 と同様であった. 以上の結果より, Nagasaki-SU6 は牛乳に加え, 植物由来代替乳の発酵スターターとして有望な株であることが示唆された.

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