講演情報
[P143]食品および食品添加物のみで調製したプロピレングリコール系細胞凍結保存液の有用性評価:培養肉の作成に向けて
*杉浦 拓也1,3、野嶽 一将1、高須賀 晶子1、水上 美樹2、中出 浩二1、倉敷 哲生3、松崎 典弥3 (1. 伊藤ハム米久ホールディングス株式会社、2. TOPPANホールディングス株式会社、3. 大阪大学)
キーワード:
培養肉、細胞凍結保存液、プロピレングリコール、食品衛生法、食品添加物公定書
【目的】培養肉に関する国内の法規制については現在議論が進められているが,培養肉の元となる細胞採取や細胞培養の工程においてもできる限り食品衛生法に則った製造法の確立が望まれる.そのため,私たちは市販の細胞凍結保存液(STEM-CELLBANKER DMSO Free GMP grade,ゼノジェンファーマ)を食品と食品添加物のみから成るようにカスタマイズした.しかしながら,このカスタム細胞凍結液は,食品添加物の使用基準(一般食品への使用上限0.60% [w/w])よりも高濃度のプロピレングリコール(PG)(10% [v/v])を含有しているため,細胞内のPG含量が0.60% [w/w]以下となる工程を特定するとともに,本凍結保存液が,培養肉の原料細胞の機能を十分維持できるか否かを調査した.
【方法】ウシ筋衛星細胞(bSC)とウシ脂肪組織由来幹細胞(bADSC)について,凍結保存した細胞を起眠時に洗浄した際の細胞内残留PG濃度,ならびに,細胞を拡大培養した後の細胞内残留PG濃度を評価した.また,6ヶ月凍結保存後の細胞の生存率,増殖能,分化能を市販の細胞凍結保存液と比較した.
【結果】起眠時の一般的な細胞洗浄法で細胞内PG含量は速やかに減少し,拡大培養中に消失した.45倍量の培地で洗浄すると,回収細胞中のPG含量は規制値の半分以下に減少したことから,細胞中のPG濃度は,凍結保存中は規制値を超えるが,起眠・洗浄後は規制値以下を十分に維持でき,したがって,PGによる食品危害のリスクは十分に低減できると考えられた.また,本凍結保存液で6ヶ月間保存したbSCsおよびbADSCsは,市販の細胞凍結保存液と同等の,90%を超える高い細胞生存率ならびに十分な増殖能・分化能を維持していた.
【方法】ウシ筋衛星細胞(bSC)とウシ脂肪組織由来幹細胞(bADSC)について,凍結保存した細胞を起眠時に洗浄した際の細胞内残留PG濃度,ならびに,細胞を拡大培養した後の細胞内残留PG濃度を評価した.また,6ヶ月凍結保存後の細胞の生存率,増殖能,分化能を市販の細胞凍結保存液と比較した.
【結果】起眠時の一般的な細胞洗浄法で細胞内PG含量は速やかに減少し,拡大培養中に消失した.45倍量の培地で洗浄すると,回収細胞中のPG含量は規制値の半分以下に減少したことから,細胞中のPG濃度は,凍結保存中は規制値を超えるが,起眠・洗浄後は規制値以下を十分に維持でき,したがって,PGによる食品危害のリスクは十分に低減できると考えられた.また,本凍結保存液で6ヶ月間保存したbSCsおよびbADSCsは,市販の細胞凍結保存液と同等の,90%を超える高い細胞生存率ならびに十分な増殖能・分化能を維持していた.
コメント
コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン
