講演情報

[3Cp01]テンサイの糖抽出量に及ぼすパルス電界処理条件の影響

*佐々木 朋子1、松木 順子1、黒田 洋輔1、中西 亜加音2、井上 貴裕2、木村 啓太郎1 (1. (国研)農研機構 、2. 三菱電機(株))
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キーワード:

パルス電界処理、テンサイ、抽出

【目的】パルス電界処理は細胞膜の一部を損傷し,物理的に細胞組織を変化させることができるため,農産物を処理することによってテクスチャーの変化を活用した加工・調理特性の改変,吸水性,抽出性,乾燥効率等の向上が期待できる非加熱加工技術である.本課題では砂糖の原料となるテンサイについて,糖の抽出過程の前処理としてパルス電界処理を行い,その処理条件が糖の抽出量に及ぼす影響を解析した.
【方法】パルス高電圧の発生にはパルス電界処理装置(三菱電機株式会社)を用いた.テンサイは同一の圃場で同時期に収穫された「カチホマレ」を試料とし,短冊切りにした後25℃の水道水中で電界強度1.25-4.00kV/cm,パルス幅5.0µsおよび9.5µs,回数は100-5000回の条件下でパルスを印加した.糖の抽出温度は25,35,50,70℃に設定し,糖抽出量の経時変化を測定した.さらにパルス電界処理の前後で試料の硬さをテクスチャーアナライザー(SMS社)による突き刺し試験で評価して比較した.
【結果】パルス電界処理によってテンサイ組織の顕著な軟化が認められ,切断面から液の滲出が見られた.糖の抽出量は糖度計および抽出液中のショ糖の定量によって評価を行ったが,各条件間の傾向は同様の結果が得られた.いずれの条件下でもパルス電界処理をすることによって,抽出過程の初期段階での糖抽出量が上昇した.特に35℃と50℃で抽出を行った際には,パルス処理による糖抽出量の顕著な上昇効果が確認できた.以上の結果から,パルス電界処理をすることによって,標準条件よりも低い温度下での糖抽出が可能であることが示唆された.糖の抽出量に及ぼす各パラメータの影響を評価した結果,パルス幅5.0µsおよび9.5µsとの間には有意な差は見られなかったが,電界強度については各条件下で差が見られ,最大値の4.00kV/cm下で最も高い抽出量を示した.

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